憧れの人 ページ43
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PDとしての仕事がひと段落した頃には、wizzzの活動はもう終盤だったけど、歌番組に2回出た。もちろん例のごとく、記憶はほぼない。て、てへっ?
…どうもすみません。
それからもう一つ。一大イベント。
いや、歌番組も十分一大イベントなんだけどね。毎回が一大イベントすぎて、どんどんキャパ超えてきてる。
今回の“一大”はなんと!
大先輩ユ・ヒヨル先輩のスケッチブックに出演させていただくことになったのである!
ひぇ〜っ
ヒヨル先輩は、同じ音大出身の先輩でもあり、プロデューサーとしての大先輩でもある。
お声がけいただいたときは、恐縮すぎてきゅってちっちゃく縮こまってたけど(テヒョンにも「ヌナなんか縮んだ?」って言われた)。
こんな機会でもないと、先輩にお会いできることはないだろうし、たくさんお話しして勉強して帰ろう!とすぐ返事してもらった。
そしてついに収録日。
「なんか今日のAはいつもと違うね」
メイクのオンニに言われてん?と首をかしげる。
「いつもならテレビ出るときは、本番までげろげろーって言ってるのに」
「げっ、う、まぁ、確かに…」
言ってるわ…毎回吐きそうだのお腹痛いだの駄々こねてるわ…
「今日はなんか目がぱんちゃぱんちゃしてるね。子供みたい」
うん、自分でもわかるくらいワクワクしてる。なんていうか、例えるなら遠足前の小学生?ワクワクして寝れないあの感じ。
私がこんな楽しみなのは、先輩にお会いできることもだけど、もう一つあって。
この番組を観にくるお客さんたちは、単純にゲストのファンだけじゃなくて、ヒヨル先輩の音楽のファンもいる。
つまり、良い音楽をずっと聴いている耳の肥えた人たちってこと。
そんな人たちに、自分の音楽を聴いてもらうのは緊張もあるけどわくわくする。
どんな感想を聞けるのかな?どう感じてくれるかな?って。
プロの観客の声を聞けるなんて、そうないもんね。
んんーーっ楽しみ!
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作者名:tnk | 作成日時:2016年10月16日 22時