彼らの花様年華 ページ17
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タイトル曲の『I NEED U』はユンギとナムとホソクとすごく苦労して作った曲だ。
人気はあるけど、一位は取れない。
もどかしさに焦ってるメンバーを見て、違うコンセプトを提案してみた。それがこの花様年華。
今までの強いヒップホップから少し大衆向けに寄ってみよう。そんな提案に、メンバーやPDとは何度もミーティングしたし、何度も衝突したけど、最後には「Aヌナを信じてみる」と折れてくれた。
わたし、ナムジュンに負けないくらい頑固だからね。
それからアルバムの準備を始めたのが年末。
各自、ストックしてた歌の中からコンセプトに合いそうなものは何曲か選んで仕上げた。
そんな中『I NEED U』は１から作り出した。これがもう死ぬほど大変だった。ほんとに。
メンバーは年末恒例の歌謡祭の練習をしなくちゃいけない。
提出の締め切りは近づいてる。
それでもいい案は全っ然出てこない。
上からは早く良いものを出せと突っつかれる。
まー何度キレたか覚えてないよね。
毎日毎日、いらいらいらいら。
あまりにイライラするから、カルシウム不足しすぎて体から危険信号出てるんだわと思って、毎朝コンビニで1リットルの牛乳を買って出勤するのがその頃の日課だった。たぶん一生分の牛乳飲んだと思う。
でも私の何倍も精神的にも体力的にも大変だったはずのメンバー達は、頻繁に作業室に顔を出してくれたし、アイデアを出して一緒に作ってくれた。そのまま寝落ちした日もよくあったっけ。
そんなみんなの苦労が報われた。
長かったけど、やっと彼らが目指す所にまた一歩近づけたんだ。
泣きそうなメンバー見てたら、思わず私までもらい泣きしちゃいそうになって、溢れてしまわないように慌てて上を向いた。
まさに花様年華だね。
こんなに綺麗な瞬間だなんて。
よかった。
ほんとによかった。
おめでとう。
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作者名：tnk | 作成日時：2016年10月16日 22時
