8 可哀想 ページ9
炭治郎side
そんなこんなで濃い一日を過ごした次の日。
俺は職員室に来ていた。
今日もまた煉獄先生から新たな資料の整理を頼まれ、その荷物を取りに行くのだ。
時間帯は昼休みで先生たちはお弁当を食べたり作業をしたり様々だ。
「これで全部だな!うむ、花染とよろしく頼む!」
「はい、分かりました!」
両手に大量の地図のような文書のような資料でいっぱいになる。
テスト勉強の参考にでもなればいいな。
明るく返事をして職員室を出ようとすると冨岡先生が手招きをしている。
何だろう、俺は素直に冨岡先生の方へ行く。
冨岡先生は俺が小さいころから家のパン屋の常連でまあまあ交友があるのだ。
「どうされました、冨岡先生」
「花染Aに変なことされたらすぐ言うんだぞ、それとピアスを外せ竈門」
「え?どういうことですか」
ピアスの話はスルーして問いただす。
男の俺に彼女が何をするんだ、変なこととは?
男が女に何かするんだったら意味も理解するけど……。
昨日会った時にも驚かされるような行動をされたものの、
所詮は俺が男で彼女は女なんだからなんとかなるはずだし。
「そそのかされた生徒を目撃して見に行ったら俺まで変に絡まれるようになったんだ」
「……はあ」
「その、めんどくさいことにならなければいいが…お前は素直な性格だし忠告だ」
冨岡先生は言いにくそうな渋い顔で話してくれた。
気になって内容まで問いただすと、
一人の男子生徒が花染さんに言い寄られて二人で何やらこそこそと話していた。それを見た冨岡先生が「何をしている」と聞いたところ、慌てた様子で男子生徒が逃げて行ってしまった。男子生徒がどっか行ってしまい花染さんが「あーあ…」なんてしょぼくれた顔を見せていたとのこと。
男一人一人の気持ちを弄んでいるのだという話だ。
やはり魔性の女。
その後、彼女は冨岡先生にまで目をつけたのかすれ違うたびに
甘えるような声色で先生をそそのかすような誘うような言い方をしてくるのだとか。
冨岡先生を取り巻く女子は何人かいるが花染さんが来ると他の女子はすぐ分散するらしい。
これは凄い威力なのかもしれない。
先生は厄介だからあまり関わりたくはないのにと頭を抱える。
「分かりました、でも俺は大丈夫ですよ!」
笑顔で先生に笑い返すと冨岡先生は「そうか」と言ってくれた。
そして俺は資料室へと向かうのであった。
272人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琴音 - めちゃくちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年4月5日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - chiaki0708さん» 本当に感謝です、指摘いただいてなかったら一生あのままでした…泣 (2021年12月4日 13時) (レス) id: 77e8970457 (このIDを非表示/違反報告)
chiaki0708(プロフ) - 俺の???彼氏???夢主ちゃんおとこ? (2021年12月3日 22時) (レス) @page39 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - りんないさん» コメントありがとうございます…!夢主ちゃんとことん可愛く脚色させて頂きました、私も可愛く生まれたかったです(笑)更新遅めですが頑張らせて頂きます! (2020年6月8日 1時) (レス) id: a6eb1143e2 (このIDを非表示/違反報告)
りんない - 炭治郎がいろいろ困ってるのかわいすぎます…!夢主ちゃんみたいな可愛い子に生まれたかった…更新頑張ってください!! (2020年5月30日 19時) (レス) id: 99e12d5a0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ふわむにゃ | 作成日時:2020年5月21日 2時