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22 気力 ページ23

炭治郎side


「炭治郎くん、勉強教えてよ」


なんとか授業に間に合って必死に受け終わった後に斜め前の席にいた女子生徒に頼まれる。
俺は資料室とかに行こうかとも思ったが行ってもAがいる保証もないので答えた。


「ああ、いいよ」


そこまで言ってあまりにも自分がすんなりと返事したことに違和感を覚えた。

普通に勉強を教えられるのだ。
相変わらず教えるのが苦手なため教えるのが簡単な教科でお願いして説明をする。
何にも気にすることもなく普通に話せる、緊張なんてもってのほかだった。


「ありがとう、炭治郎くん」

「どういたしまして」


なんとか教えられたと思ったら今度は違う女子に話しかけられた。


「ごめん、私にも教えてくれない?」

「えっ、ああ…いいけど」


今度の女子は若干顔が赤くてもしかして俺に好意があるのかも?なんて
思ってみたりしたけれど俺自身はそこまで相手の女子には何も揺さぶられない。


「ここでこの公式をやって…」


教え下手なりになんとか最後まで教えきる。
随分と体力を消耗してしまったな。

お礼を言う女子ににっこりと笑って俺は一息つき考え事をする。

不思議だ。
授業前に女子生徒とぶつかってしまったときもそうだ。
なにか心が疼くこともなく手を差し伸べた。

でもその女子生徒がAだったら…そう考えると胸が熱くなってしまう。
得も言われぬ高揚感に襲われてなんだか他の女子が味気なく見えてしまう。
女の子それぞれに魅力があってこんなことを思うのは最低だと分かっている…けど。

資料の整理はあまりしなくてもよくなってしまったから
Aはもう資料室に来なくなってしまうのだろうか。

もっと彼女のことが気になってしまっている。

どことなく心がもやもやしてしまっていて情けない。
空もそれに合わせて曇って陰っていく。

後に雨が降ってきた。
俺は折り畳み傘を開いて帰る。

その後の俺は家でも学校でもぼーっとする日が続いていた。



――――――

作者です

最近は更新速度が遅めで申し訳ないです
この話は続編書こうかなと検討しています〜
続編が書けなくても炭治郎の話を作ろうかと…(悩)

こちらの都合でかなり忙しく時間が取れないので
これからも深夜や遅めの更新が続いていくと思います…!

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設定タグ:鬼滅の刃 , 竈門炭治郎 , キメツ学園   
作品ジャンル:恋愛
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琴音 - めちゃくちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年4月5日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - chiaki0708さん» 本当に感謝です、指摘いただいてなかったら一生あのままでした…泣 (2021年12月4日 13時) (レス) id: 77e8970457 (このIDを非表示/違反報告)
chiaki0708(プロフ) - 俺の???彼氏???夢主ちゃんおとこ? (2021年12月3日 22時) (レス) @page39 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - りんないさん» コメントありがとうございます…!夢主ちゃんとことん可愛く脚色させて頂きました、私も可愛く生まれたかったです(笑)更新遅めですが頑張らせて頂きます! (2020年6月8日 1時) (レス) id: a6eb1143e2 (このIDを非表示/違反報告)
りんない - 炭治郎がいろいろ困ってるのかわいすぎます…!夢主ちゃんみたいな可愛い子に生まれたかった…更新頑張ってください!! (2020年5月30日 19時) (レス) id: 99e12d5a0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふわむにゃ | 作成日時:2020年5月21日 2時

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