名字が平野に変わります

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Aside




今回は私の方が早かった。


私を見つける途端に小走りでこっちにむかってくる。









私の好きなひと。







ティアラとして自担が好きなことは当たり前、ずっとそう思ってた。

でもこの1ヶ月半の間、毎日あの包まれるような優しい声を楽しみに頑張った。



気付いたら会いたくなっていた。

これはファンとアイドルの関係じゃない、そんな気がした。






自担に恋してはいけない、それはきっと叶わない。

3ヶ月前の自分ならそう思っているだろう。



でも今は違う。









私は紫耀くんに恋をした。









お店に入ると前回と同じ席でびっくりする。

紫耀くんも同じだったようで目を合わせて笑った。




料理が届いてからは紫耀くんが映画撮影の話をしてくれた


撮影場所はどこも素敵な場所だったとか、エキストラさんがすごく多くてびっくりしたとかほんとにたわいもない話だった

けど時間が過ぎるのは早かった。



あっという間に時間は流れて帰る準備をし始めた。



ほんとはまだずっと一緒にいたい、話をずっと聞いていたい




離れたくない




今日別れてしまったら次会えるのはいつになるだろう、また遠いキラキラした存在となって離れていくのかな、







近くにいて欲しい





なんて言ったらわがままかな、とか考えながらお店を出た。









別れ際、またね、って言おうとしたとき、



紫「今日俺車で来てるんだ、」
「家まで送るよ」




いつもなら絶対迷惑だからって断ってる。

でも今日は少しでも紫耀くんの近くにいたいという気持ちが強くて、




「うん、ありがとう」






そう返事をしていた。

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