風が二十五立ち ページ26
さみしそうに笑って、皆を一瞥した
「刀なのに、主のことを守れなかったんだ」
彼も、罪悪感を罪を抱えていた
が、それは他の刀剣男士にも言えることだった
石切丸から聞かされた、この本丸の真実
初代の主は皆を捨てたわけじゃなかった
ただ見習いにはめられてしまって、戻りたくても戻ってこれなかったのだ
「そ、そんな......」
「ずっと、ずっと主様は......！」
「私たちは一体......」
`主様を信じることができませんでした`
突然いなくなってしまった大好きな主
ずっと長い時間を過ごしてきて、なのに人間が怖くなって何を信じたらいいか
分からなくなってしまった彼ら
だからこそ、その苦しさは私には計り知れない
「......苦しかっただろうに
話してくれたことを感謝するぞ、石切丸」
重い空気の中、彼は石切丸に微笑んだ
この人は、三日月は、やっぱり分からない
今だってほけほけと笑っている
「して、ぬし
石切丸を見つけれたら、願いを一つ聞くと約束したな？」
`何を望む？`
顔を私に向けて、三日月の浮かぶ瞳を細めた
その顔はまるで、私を試しているみたいで
私たちの間を流れる空気を感じたのか、涙をこぼしていた彼らの視線も次第に集まっていく
「......私はあなたの手入れを望む」
そういえば三日月とそんな約束もしていたな、と思い出す
でも、願いはその時から決めていたから
それにしても、彼は律儀だ
私は忘れていたわけだから、彼が黙っていたら無かったことになっていただろうに
「ほう......手入れ、とな？」
確かに彼らは付喪神とは言え、神だから
人が何年たってもできないようなことが、一瞬でできるかもしれないし
永遠の命だって、過去に戻って弟を救うことだってできるかもしれない
けど、私は今ここにいるから
審神者として、ここでするべきことを見失ってはいけないの
それに、きっと彼は`手入れさせてほしい`と頼んでも拒むに違いない
＿＿＿これで、全員手入れし終わるのだ
「はっはっは、完敗だ」
口元に手を寄せて、綺麗な所作で笑う
それは、泣いていた彼らにとっても同じだったようで
すぐにその場が、笑いの渦に包まれた
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アカネ(プロフ) - 三十九立ちの所で多分｢お花｣と書こうとしたと思うのですが、｢お米｣と書いております…！更新頑張って下さい、とても楽しく読んでいます…！ (2018年9月8日 17時) (
レス) id: e853e23932 (このIDを非表示/違反報告)
悠@ - 露草浅葱#絵描き同盟さん» お忙しい中ご返答ありがとうございます。そうですね、キャラヘイトとは異なる点が幾つかあると思います。それは私の非ですね、すみません。ですが、タグ削除等は行ってほしいとは思っています(タイトルの刀剣乱舞は消さなくても大丈夫です。) (2018年7月26日 13時) (レス) id: c35ccfc481 (このIDを非表示/違反報告)
悠@ - こんばんは、突然すみません。この小説はブラック本丸を元にした作品だとお見受けしました。しかし、ブラック本丸というのはキャラヘイトと言う犯罪になりますので、刀剣乱舞原作に関わるタグをすべて削除するか、小説自体を削除してください。 (2018年7月25日 19時) (レス) id: c35ccfc481 (このIDを非表示/違反報告)
槝 - 一気読みしました。主の正論は自分の事を棚にあげてると思いましたが前に進めている姿は良い。沖田組好きなので加州の話は読み応えあり、彼らが変に罵り合う事なくレア刀が出張る事もなく、刀剣が等しく出ていて大変楽しめた。応援してます。 (2018年7月1日 6時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：露草浅葱 | 作成日時：2018年6月30日 14時
