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風が三十立ち ページ31

その声に見上げると、人懐っこい笑顔が降ってきた





赤い袴のよく似合う彼女は紛れもなく、演練で対戦した審神者_桜さん_








「お久しぶりです!」






「......なんだあんた。近侍を連れてないのか?」



「こら、山姥切......雲さん、隣いい?」








不思議そうに首をかしげた山姥切を軽くしかって、


`じゃあ、お言葉に甘えて!`と隣に腰を下ろす





しかし、彼の疑問も無理ない



近侍を連れた審神者が殆どな中、私はこうして一人でいたのだから







「それにしても、連絡なにもくれないんだから〜」



「ごめんなさい......」





「謝らなくていいんだよ?

こうしてまた会えたんだからさ!」







`とりあえず元気そうで良かった`と笑って、私の手の中のメニュー表を覗き込み


どれにしようか、と迷う間もなくすぐ選んで店員を呼んだ




早い、なんて感想を漏らす時間は与えられず、結局は彼女たちと同じのを頼んだ




すぐ店員を呼ぶ姿は日常茶飯事らしく、`またか....`と山姥切がぼやいた






そんな彼だって、少し前まではブラック本丸に苦しんでいた刀剣の一人なのだ









「そういえば、本丸更生はどんな感じなの?」



「殆ど更生、っていうか......

今日加州とか蜻蛉切とかに、`本丸の主になってほしい`って言われて」






「そっか、お疲れ様......で、雲さんはどうするの?」





「それが、本当に分からなくて......


彼らにとって、私がするべき最善の方法が見えなくて......」









じっと見てくる真っ直ぐな瞳から逃れるように、視線を下に投げる



どうしたらいいか分からなくて、どんどん声が小さくなっていくのが自分でも分かった






もう、本当にどうしたらいいのか分からない




私があの本丸の審神者になることで、絶対的な幸せも明るい未来も約束出来ないのだというのに



すぐに逃げ出してしまうような、こんなに弱い私は迷惑ばかりかけてしまうのに









「そっか......



私は雲さんに`こうした方がいい`とか言えない


だって私にも、分からないんだから」






「......はい、月見うどん三つね?」









言葉を続けようとする前に、うどんが来た



なんてタイミングで、と思ったが、既に彼女たちは麵に手を付けていた





話の続きはお預けを食らったらしかった

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アカネ(プロフ) - 三十九立ちの所で多分「お花」と書こうとしたと思うのですが、「お米」と書いております…!更新頑張って下さい、とても楽しく読んでいます…! (2018年9月8日 17時) (レス) id: e853e23932 (このIDを非表示/違反報告)
悠@ - 露草浅葱#絵描き同盟さん» お忙しい中ご返答ありがとうございます。そうですね、キャラヘイトとは異なる点が幾つかあると思います。それは私の非ですね、すみません。ですが、タグ削除等は行ってほしいとは思っています(タイトルの刀剣乱舞は消さなくても大丈夫です。) (2018年7月26日 13時) (レス) id: c35ccfc481 (このIDを非表示/違反報告)
悠@ - こんばんは、突然すみません。この小説はブラック本丸を元にした作品だとお見受けしました。しかし、ブラック本丸というのはキャラヘイトと言う犯罪になりますので、刀剣乱舞原作に関わるタグをすべて削除するか、小説自体を削除してください。 (2018年7月25日 19時) (レス) id: c35ccfc481 (このIDを非表示/違反報告)
- 一気読みしました。主の正論は自分の事を棚にあげてると思いましたが前に進めている姿は良い。沖田組好きなので加州の話は読み応えあり、彼らが変に罵り合う事なくレア刀が出張る事もなく、刀剣が等しく出ていて大変楽しめた。応援してます。 (2018年7月1日 6時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:露草浅葱 | 作成日時:2018年6月30日 14時

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