風が二十二立ち ページ23
これは覚えている
たしか、燭台切に頼まれて伽羅ちゃんに言った言葉
けど、私は幸せになったらいけないから
......ここを出ていかなきゃ
「ぬしが話してくれたのなら、我らもちゃんと話さねばなるまいな
しかしどうしたものか、俺はちと物忘れが激しくてだな......」
うーむ、と頭を捻る三日月
前任のことは和泉守から聞かされていたから、たぶん初代の審神者のことだろう
......彼は鶴丸以上におじいちゃんかもしれない
「ん、じゃあ俺が話すよ？」
「ほう、加州か
はっはっは、それは頼もしいな」
そう言った彼から聞かされたのは、鶴丸から聞いた内容に遜色なかった
初代の審神者は刀剣男士思いの優しい人で、自慢の主だった
それを見込んだ政府が`見習い`を送ってきた
だけど
ある日、初代の審神者と石切丸が行方不明になってしまった
その流れで見習いがこの本丸の審神者になって、全てが変わってしまった
あの誰にでも分け隔てなく優しかった見習いは
平気で過度の出陣を命令し、彼らが傷ついても何もしなかった
それが本当の彼女の姿だと知るのに、そんなに時間はかからなかった......らしい
「......どうして、そんな優しい初代はここを出てしまったの」
「それが.....ね」
いいごもった彼は、しばらくしてから`分からない`と呟いた
皆、それには思うことがあるらしく黙ってうつむく
「ほ、ほんとはっ.....
主、初代の主が俺たちを思って頑張ってくれてたの知ってるよ.....？
だけど、理由を教えてくれないままいなくなっちゃってさ
優しい見習いが、あんな審神者になってしまってさ
俺たちは、俺たちは何を信じてきて来たんだろうって怖くなって
主が、俺たちのこと捨てちゃったのかもって思うようになった」
ぽろぽろ、涙をこぼしながら彼は言う
`人間が分からなくなって、怖くなった`
確かに彼は悪い
きっとこの場にいる皆、一度はそう思ったのだと思う
悪い方に悪い方に考えてしまうのは、彼らの悪い癖
「どうして.....いなくなって、しまった、の」
「......ふう、ちょっと皆聞いてくれるかい？」
そんな中、石切丸が静かに口を開いた
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アカネ(プロフ) - 三十九立ちの所で多分｢お花｣と書こうとしたと思うのですが、｢お米｣と書いております…！更新頑張って下さい、とても楽しく読んでいます…！ (2018年9月8日 17時) (
レス) id: e853e23932 (このIDを非表示/違反報告)
悠@ - 露草浅葱#絵描き同盟さん» お忙しい中ご返答ありがとうございます。そうですね、キャラヘイトとは異なる点が幾つかあると思います。それは私の非ですね、すみません。ですが、タグ削除等は行ってほしいとは思っています(タイトルの刀剣乱舞は消さなくても大丈夫です。) (2018年7月26日 13時) (レス) id: c35ccfc481 (このIDを非表示/違反報告)
悠@ - こんばんは、突然すみません。この小説はブラック本丸を元にした作品だとお見受けしました。しかし、ブラック本丸というのはキャラヘイトと言う犯罪になりますので、刀剣乱舞原作に関わるタグをすべて削除するか、小説自体を削除してください。 (2018年7月25日 19時) (レス) id: c35ccfc481 (このIDを非表示/違反報告)
槝 - 一気読みしました。主の正論は自分の事を棚にあげてると思いましたが前に進めている姿は良い。沖田組好きなので加州の話は読み応えあり、彼らが変に罵り合う事なくレア刀が出張る事もなく、刀剣が等しく出ていて大変楽しめた。応援してます。 (2018年7月1日 6時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：露草浅葱 | 作成日時：2018年6月30日 14時
