【刀剣乱舞】これから、風が吹き始めそうなので 弐

風が六吹き ページ7

暫くすると、大和守の刀身がきれいに戻り


加州との会話を楽しんでいた大和守が、それに吸い込まれていった






.........あとは、顕現するだけ






両の手を彼の刀身にかざし、集中していく霊力をイメージ


それを、放出していく







「戻っておいで、大和守」







ぶわぁぁぁ＿＿と、桜が辺りを舞うのと同時に


大和守は姿を現した









「大和守安定。扱いにくいけど、いい剣のつもり

.........主さん、この本丸に来てくれてありがとうね」




「そんな大層な人間じゃないよ、私は」









「何を言われますか!!

ぬしさまが大層な人間であること、この小狐が保証したします!」








スッ＿＿開かれた戸から、小狐丸が顔を出した



大方、大和守の声を聞いて、気になったのだろう







「って、ぬしさま!!!ケガしておられるではありませんか!!!!!!」



「え？.........あー、そんなに酷くないからだいじょ」








「だーめ。ほら、薬研のところに行かないと」







小狐丸だけ、と思っていたのに


お母さんがもう一人増えてしまった







「わ、分かった。薬研のところに行くから.........」



「では、小狐が案内いたします」







「あ、俺も行くー」



「加州殿、大和守殿。お二人は、和泉守殿に元気な姿を見せに行くのです

和泉守殿は.........大変、お二人のことを心配していらっしゃいましたから」








そんな彼に二人ははっ、としたような顔をして

瞬く間に`和泉守ー!!`と声をあげながら、どこかにかけていった





そんな二人を見届けたのち、小狐丸がこちらを振り返る


優しい、優しい顔をしていた







二人を思う和泉守


二人と和泉守を思う小狐丸





和泉守と小狐丸の思いに気づく、二人









ああ、私がこの本丸に絆されてしまった理由は







＿＿＿彼らの心









「？....どうかされましたか、ぬしさま」



「いいや、なんでもない。薬研のところに行こう」









今日から、本格的に`審神者の仕事`が始まるだなんて




この時の私は知る由もない

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