風が三十一吹き ページ33
満腹になったお腹をなでながら、ア○パットの電源を入れる
昼食には好物があったから、少し食べ過ぎてしまったな
反省しなくては
「鳴狐、鯰尾、骨喰、平野、厚、前田、秋田、乱、五虎退、
一期一振、あ。これがいち兄の名前か
で、あと信濃に薬研......十、十一、十二人？！」
多いだろうな、とは思ってたけど十何人もいたのか
「この本丸にいらっしゃらないだけで、
博多藤四郎、後藤藤四郎、包丁藤四郎、毛利藤四郎の四振りが実装されているので
正確には十六振りになります」
油揚げを頬張る手を止めたこんのすけが、ボソッと呟く
......はやくその兄弟もこの本丸に来てくれるといいな
トントン＿＿＿＿誰かが来たらしい
「いるかい？昨日言ってた通り、手入れを受けに来たのだけど」
「にっかり？」
「ああ......だけど残念、僕だけじゃないんだ」
「入っていいよ。あ、その人たちもね」
どうやら、昨日のは夢の中の話で終わらないらしい
まあ、私も覚えていたのだし
意識のある世界で、たしかに彼にあったのだろう
「じゃあ、失礼するね」
襖の向こうにはにっかりの他に、三振りの姿が見えた
亀を連れた少年と、その少年に引きずられているポニーテールの青年
それから、にっかりの後ろに立っている神々しい人
「元々は僕と兄さんで来る予定だったんだけど......彼らとつい先ほど、合流してね？」
いや、別に経緯は気になってないけど
むしろ、引きずられてるあのポニーテールの人が気になるかな
「そのままじゃつらいだろうから、取りあえず手入れを済ませてしまうよ」
「ああ頼むよ」
昨日は月の隠れる夜だったから、見えなかったけど
にっかりにも痛々しい傷がいくつもあった
こんな状態で、よくあんなに会話ができたものだと感心する
......あ、もう一つ気になることがあった
それは、にっかりしか喋らないこと
他に三振りもいるのに、にっかり以外誰も喋らない
彼らが無口なのか
にっかりがおしゃべりなだけなのか
......手入れに、集中しよう
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月夜桜(プロフ) - 失礼致します、「風が二十九吹き」が非公開となっているようです。 (2018年6月30日 9時) (
レス) id: 02630f3ef1 (このIDを非表示/違反報告)
AKASAN(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます、頑張ってください！！ (2018年6月29日 13時) (レス) id: 1168bef346 (このIDを非表示/違反報告)
きの(プロフ) - 面白いですね！これからも頑張ってください！あと、方便ではなく、方言ではないでしょうか？間違っていたらすみません。 (2018年6月25日 0時) (レス) id: e253f59a3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：露草浅葱 | 作成日時：2018年5月22日 15時
