風が二十二筋 ページ24
刀帳を見終え、顔を上げるとこんのすけと目が合った
「審神者様は歴史を守ることも大切ですが、
何よりも大切にしていただきたいのは、刀剣男士の方と信頼関係を築くことです!
そのためにもまずは、彼らの傷を癒してまいりましょう!!
ここは、ブラック本丸でありますので
政府の方もそれを最優先にしてほしい、とのことです
審神者としての仕事はおいおい説明させていただきます!!」
「、、、その前にちょっといい?」
はい?と首をかしげるこんのすけを見ながら、自身のお腹をさする
あ、ぐうううう、、、今、鳴った
もう昼時なのだろう、さっきからずっとこんな調子だ
「、、、、お腹、すいた」
「、、、、って、雲様!!また怪我したんですかっ?!」
その手、と言われて
お腹をさすっていた手を見てやると、、、血まみれだった
あー、少年の刀を掴んだ時になったんだっけ
それよりも、ほんと、何か食べたいんだけど、、、
って、あ
こんのすけの顔が真っ赤
あれ、、、?ひょっとしてお説教が始まるんじゃ、、、
「、、、雲様!!また、こんなt」
トントン…
「あ、あっ、こんのすけ!!それより、誰か来たみたいだよ?」
慌てて、話題をそらしてみる
タイミングよくやって来た来客に、運良くも助けられたらしかった
「雲様!!何をのんきなことを!」
既にこんのすけの意識はそちらに傾いていた
しかし、誰が来たのだろうか
私を殺しにでも来たのか
確かに私はさっき大広間で`私に非がないなら殺しに来るな`といったはずだけど
、、、また同じことを言わないといけない系?
「いいえ!こんのすけ、ぼくたちはさにわをころしにきたのじゃありません!
、、、さきほどのおれいをいいにきたのですが、いいですか?」
聞こえてきたのは、あの少年の声だった
「、、、え?けど、僕たち、ってことはひょっとして、もう一人いる?」
そう問うと障子の向こうで大きな影が飛び跳ねた、のが見えた
そのもう一人はずいぶんと体が大きいらしい
「はい!ぼくのなかまです!
ぼくはおれいできたのですが、かれはさにわとおはなしがしたいと
ぼくのあとをついてきたのです、、、あの、このへやにいれてほしいんですが」
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作者名:露草浅葱 | 作成日時:2018年2月19日 12時