異世界から落ちてきた"忌み子"を匿っていたら、いつの間にかツガイ認定されてました！？ (ページ4)

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4話ページ4

かちゃり、と近所迷惑にならない様、静かに扉を開ける。

あれから、ゴミ捨て場にいた人を背負って歩き、何とか自宅までたどり着いた。

後ろ手に鍵を閉め、リビングへとあがる。

背負った人を一旦ソファーに預け、風呂の湯を沸かす。

ひとまず、ゴミ捨て場から連れてきたあの人の悪臭と汚れをどうにかしなければいけない。

お陰様で、昨日買った新しいカーディガンもダメになったし、今座らせてるソファーカバーも多分お亡くなりになった。アーメン。

まぁ、人命には換えられないのだから、全然良いんだけれど。

あの人の意識が戻ったら、まずは体を流してもらおう。

…あぁ、そしたら、予備のバスタオルと着替えも用意しなければ。

齷齪と手足を動かして準備を進めていると、不意にリビングから大きな物音がした。

…あ、まずい…

私は持っていた着替えとバスタオルを放った。

そうだ、体を洗うよりも先に、しなければいけないことがあったんだった‼︎

風呂場から光の速さでリビングに戻ると、案の定の光景が広がった。

乱れたソファーカバーと、散乱した机周り。

壁に背を預けて、身を屈める黒い固まり。

ゴミ捨て場で見た、あの敵意剥き出しの赤い２つの光が、そこでギラギラと灯っている。

不安に染まった表情でうちの家具や小物を一つ一つ、警戒する様に見やっていく。

やがて、風呂場から戻ってきた私の存在に気付くと、ギロリ、と一際鋭い視線を向けた。

…私としたことが完全に抜けていた。

まずは、見ず知らずの人間に連れてこられて不安だろうから自身の身の潔白と、状況説明を先にしないといけなかったのに…！

「……こんな気味の悪いところに連れてきて…お前も"懲罰"か…？」

なんて失態を……ん…？

はて、ちょうばつとは。