荒ぶる少女の蹴球ー２ー (ページ38)

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86話ページ38

「俺たちは未来から来たんです。あなたの力を借りに」

神童さんすごいな、信長のとこでもそうだったけどここまで正直に言えるものなのかね

「未来？未来とはどういうことです？」

え、あこの人普通に信じちゃってるよ。メガネの度があってないのかじっと霧野先輩と神童さんをみていた

タイムジャンプのことを言いはしたいけど理解できないだろうし…

ずっと悩んでいると兵士がスパイだーとか急に言ってきてまた剣を向ける

『ねぇこいつら人の話を待てないのかな』

「ここでそんな怖いことを言うな」

だって本当のことだし…ジャンヌさんを見ると兵士を止めていて霧野先輩に飴玉を渡していた。まぁ…美味しいっぽかったけど

『へぇ、もらってもいいですか』

「はい、どうぞ！」

あ、マジでうまいこれ。この世界の飴玉も悪くないかも自然で優しい味

「みなさんもどうぞ」

そういってジャンヌさんはみんなに飴玉を配っていた。

『ほれ、あんたも食いな。美味しいでしょ？』

「うまい」

あ、京介から美味しいいただきました！こいつクールぶってる割には素直だよね

「ニヤケ顔でみるな」

あ、顔に出てた？やっべ

兵士がこのホワホワな空気に苛立っていた。うるさいな今いいところなのに

「それは……心配りです」

いや、ちょっと違うけど。まぁ相手を知るための交流とかは必要だね

「確かにこのままには出来ません。連れて行きましょうヴォークルールへ」

ジャンヌさんが庇ってくれてなんとか目的の街には向かうことができた。ジャンヌダルクには会えたのに結局何もできなさそうだな

『今』

「どうかしたか？」

『誰かいたような気がしたんだけど』

「ここにはたくさんの兵士がいますからね、きっとそのうちの1人だと思います」

いや違う兵士とかじゃない、気配が違った。何か不穏な風が心にそっと靡いていた