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ー現在ー NO side
『本当バカだよね、変えようと決めたのに。こんなにも浅野に怯えて、逃げてるみたいなようなもんだし
あの人にも言われたよ、私はただ怖くて逃げただけって。私がただ恐いだけでお母さんもお父さんも巻き込んじゃったんだ
カルマにまで余計な心配をかけたりきついこと言っちゃったし。何やってんだろうね私』
Aは苦笑いで言ってはいたものの目からは涙が少しまた少しと垂れていた。自分の過去の怖さと初めて誰かに言ったという意味も込めて
「バカだよ」
『え』
「そんな小ちゃい時から全部決めちゃって。全部、何もかも背負いすぎなんだよ
俺が会った時のAは喧嘩が強くてバカ騒ぎをするような番長気質の女だった
それは全部嘘だったわけ?違うね、見ててわかる
それにさ自分のために逃げるって何が悪いの?俺だってそうするし
何もAが背負う必要はないよ。Aの両親もさ、きっとこれを言われても責めないと思うよだってAの親だし
クラスのみんなだって絶対にそうするはず。正しいって誰も責めたり話ない
俺も何か理事長先生が言ってきたら言ってやるよ、Aは逃げたんじゃない。あんたのやり方が大嫌いなんだって
Aの周りの人はそう簡単にやられわしないよ、もっと頼りなよ。タコだって言ったでしょ、自分を尊重してもいいって」
その瞬間カルマの言葉にホッとしたのか垂れていた涙が思いっきり流れ出した。その亡き顔はいつものAではなく幼い子供のような泣き方だった。
『本当にいいんだよね』
「当たり前じゃんwほら鼻水出しすぎるなって」
カルマはそういってAの涙と鼻水を止めながらそっと頭を撫でた。Aはそのまま泣き続けてホッとしたのかカルマの胸の中で静かに眠った
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作者名:tanbarin | 作者ホームページ:http://kurakura.raraya
作成日時:2022年11月3日 3時