メイド喫茶の時間 ページ38
『竹林』
「浅川さん、僕に何かようかい?いくら君とはいえ放課後に話しかけるなんて珍しい」
その日の放課後、私は竹林に声をかけた
『そう?今はクラスメイトだし変じゃないけど』
「まぁそうだね。ところで何か?」
『あぁ、いや大したことじゃないんだけど』
嘘、めちゃくちゃ大したことだけど。これを言って竹林にどう思われるかどうか
『この前の本校舎の前でのことなんだけどさ』
「あぁ浅野君の」
やっぱ覚えてたー!記憶力いいんだよな本当に竹林は、それが嫌な時にも残ってるなんて最悪だ
『お願いがあって』
「もしかして君が浅野君と話してたことかい?別に何も気にしてないさ
それに誰にも話したりしない。人のことに突っ込むのはしないから安心していいよ
君にもそれなりに何か言えない事情があるんだろ、その気持ちは僕にも分かるさ」
『…ありがとう竹林』
そう言うと竹林はメガネをくいっとあげる
「だが少し条件もあるね」
え?
「僕この後用事があってねそれに付き合ってくれないかい?」
竹林の顔はカルマが何か考えてる時にちょっと似てて嫌な予感したけど。仮ができちゃったし行くしかないか
『寺坂?あんた何やってんの』
「なっ!?竹林、なんでこいつもいるんだよ」
「いいじゃないか、メイドの女性に対する動きも興味深い」
私ら3人が入ったのは竹林がお気に入りだと言うメイド喫茶だった。
「おかえりなさいませ〜ご主人様それにお嬢様も」
メイド喫茶に入って数分後。なんか竹林が手慣れに見えてすごかった。あと寺坂が案外楽しんでておかしかった、殺せんせー南の島で言ってたこと本当だったんだ。
「すまないメイド」
「はい」
「彼女にも何か着せてあげてくれないか、初めてだから楽しんでほしくてね」
はい?
「分かりました〜」
そう言って私はなぜか試着室に連れて行かれた
『えっあのちょっと』
「メイド服もいいけど予想外の攻めにしてみましょうか」
『え!?』
「ご主人様どうですか?」
「なるほど執事か悪くないね、彼女の背丈にも合いそうだ。似合ってるよ」
『嬉しくない』
その日私は執事の格好をさせられメイドの女性に写真とってまでと言われた。二度と行かんメイド喫茶なんて!
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作者名:tanbarin | 作者ホームページ:http://kurakura.raraya
作成日時:2022年10月29日 22時