【短編集】ピーチネクター (ページ14)

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『ど、泥棒！！！！！！』

「ちょっと、もう夜も遅いんですし」

おっきい声出さないで、と冷静に返される。

『お金なら.....出しますから.....！』

「お金なら僕もあります」

『じゃあ、私....？』

「僕そんな犯罪者に見えます？笑」

ホントにこの子がモカちゃんなのか？

「モカちゃんですってば」

『 ...モカくん？』

「まー、男なんでそっちの方が有難いですね」

ちょっとまって。

まずそこじゃなくない？

こんな、漫画みたいなことある？

ら〇ま½ か？

てか何故私はすんなり状況を飲み込めてる？

「寒かったんで、拾ってくれて嬉しかったっす」

「お風呂からご飯まで、」

「可愛い子と同居してる気分でした」

可愛い子？

「あ、名前は」

『 A、です』

「 Aちゃんお嫁さんみたいでしたよ」

こんな恥ずかしいことを、

さっきまであんなちっちゃかった

トイプードルに言われるなんて。

『あの、急なんですけど、同居、しますか？』

「え」

『いや、だって、お家、ないでしょ？』

「あーーまあ」

『家事とかは、私がやるので... 』

「じゃあ、僕はお外でお金稼ぎですね」

『モカくん、お仕事してるの？』

「うん、YouTuberなんだ」

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「 ......A、A！」

『ん...モカちゃ... 』

「なにそれ」

『 ............え』

「なに？夢オチ？笑」

『 ...だーーーーーーーー！！！！！』

夢のモカちゃんとの同居は

私の幸せな初夢でした。