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北斗side
俺の右側では、
東達がバイクに跨って
俺の言葉を待っている。
俺の左側では、
アキトさんが俺をじっと見つめている。
俺が本当に行きたい道って…？
また慎太郎やSTONESのメンバーと一緒に
ハンターとして生きる道…？
それとも
このままアキトさんと一緒に
医学を極める道…？
ア「北斗、迷惑が掛かるとか、
誰に何を言われたとか、
そんなのどうでもいい。
“お前がどうしたいのか”考えろ」
アキトさんにそう言われて、
俺は目を閉じ、深呼吸をした。
すると、閉じた目の奥から
子供の顔が浮かんできた。
＊＊＊
それは小さい頃の慎太郎だった。
目がクリクリで子犬みたいな慎太郎は、
事あるごとにこんなセリフを言っていた。
“北斗、俺達2人でさ、
世界最強のハンターになろうぜ…！”
その慎太郎の目は真っ直ぐで、
キラキラと輝いて見えた。
俺はその言葉を言われる度に、
ふっと笑って
“無理に決まってんだろ”って返してた。
“なんでだよ〜！？”って
ほっぺたを膨らませる慎太郎を
“はいはい”ってはぐらかしながら、
実は
そんな未来が来ればいいなぁって思ってた。
でも、それと同時に、
俺には無理だろうって諦めてもいた…
はずだったのに…
“お前、まだあいつらの事
めちゃくちゃ大事なんじゃねぇかよ！”
“逃げんじゃねぇ！！”
“お前がどうしたいのか考えろ”
この言葉たちが、
俺の中にある大きな何かをぶち壊した。
そして蘇る6人の笑顔…
A“北斗、この料理教えて？”
優“北斗〜！お菓子ちょーだ〜い！”
ジェ“北斗ー、そっちの魔物よろしく〜笑”
大“北斗、包帯巻いてもらってもいい？”
樹“北斗、俺にも銃の磨き方教えてよ”
慎“北斗、来年はハンター武道大会で
絶対優勝しような…！”
あの6人が、
俺に向かって手を伸ばす。
そして、俺はその手を…
＊＊＊
俺はゆっくりと目を開けた。
それはほんの数秒の出来事だった。
でも、俺にとっては
何年分にも値するような、
不思議な時間だった。
それまで糸がこんがらがっているように
グチャグチャだった頭の中が、
いきなりスッキリと
晴れ渡って来るのを感じる。
俺はゆっくりと左側に体を向けて、
アキトさんの目を見て言った。
北「アキトさん…！」
そして、慎太郎にも負けないような大声で、
お腹の底から叫んだ。
北「ごめんなさい…！
やっぱり俺、
あいつらを忘れるなんて出来ません！！！」
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こあらっこ(プロフ) - さくらさん» さくらさんにまたコメントして頂き本当に感謝です！嬉しいです〜（泣）お待たせしてしまい申し訳ございません、近々アップ出来る様に頑張りますね！いつも楽しく読んで頂いてるとの事で本当に嬉しいです！ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します！ (2021年3月7日 15時) (
レス) id: e1db37f72a (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 楽しく読んでいます。忙しいと思いますが更新楽しみにしています。 (2021年3月7日 14時) (レス) id: 63aab54572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こあらっこ | 作成日時：2021年2月25日 16時
