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大我side
聞き覚えのあるその声に、
俺は怒りを覚えながら近づいて行く。
大「惨めな格好だな…ローガン」
俺と樹が見下ろすと、
牢屋の中のローガンは
ヨレヨレの姿で格子にしがみついていた。
ロ「大我様ぁ！樹様ぁ〜！お助けを…！
疾風が…！あいつに
この城を乗っ取られたんです…！」
ローガンは相当泣き叫んだのか、
声も掠れて
顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった。
樹「あぁ…助けてやるよ…
でもな、お前の悪事はもう全部バレてんだよ。
ここにいる人達は
人身売買や臓器提供者ってところか？
まぁ後でたっぷり
話を聞かせてもらうからな…覚悟しとけ！！」
樹がニヤッと笑いながら
色気たっぷりの低い声で言うと、
ローガンは
「ひぃっ」と情けない声を出して
格子から離れた。
さすがスラム街出身なだけあって、
樹がキレるとマジで怖い。
ローガンは
このアウトローな男を怒らせたんだ。
もう二度と、社会復帰は無理だな…
はい、ご愁傷様。
大「それで？疾風とAはどこ？」
ロ「そ、それはわかりません…」
樹「嘘つくんじゃねぇぞ！」
ロ「ほ、本当に知らないんです…！
昨日から私は
この牢屋に入れられておりましたので…」
確かに、ローガンのこの様子から見るに、
嘘ではないらしい。
大「…もう少し劇場の中を探してみるか？」
樹「あぁ…」
俺と樹は目を見て頷き、
再び牢屋にいる人々に向かって
声を張り上げた。
大「皆さん！聞いてください！
この後、人を寄こしますので、
もう少しここで
待っていてください！」
樹「必ず助けに来ます！」
そう言うと、牢屋の中の人達は
歓声を上げて喜んだ。
俺達はその様子を確認し、
また急いで地上へ続く階段を駆け登った。
劇場に戻ると、
魔物は全て消えていて、
第二部隊はオークションの品の運びだし、
第三部隊は客たちを逮捕したり
救護したりして動き回っている。
さすが我が国の精鋭たち。
俺はさらに第二部隊へ、
地下牢の人達を助けるのと、
ローガンを捕まえておくように指示した。
大「よし！今度は屋根まで登ってみっか！」
俺が樹にそう言った時だった。
どこからか、聞き覚えのある
笛の音が聞こえてきたのだ。
ピィーーーーーーー
大「…！この音は…！」
樹「A！？」
大「どこから鳴ってる！？」
俺達はその笛が鳴る方へ耳を澄ました。
すると突然、
今度はその音に反応するように、
俺のポケットが微かに動いた。
大「え…！？」
樹「これは…！？」
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こあらっこ(プロフ) - さくらさん» さくらさんにまたコメントして頂き本当に感謝です！嬉しいです〜（泣）お待たせしてしまい申し訳ございません、近々アップ出来る様に頑張りますね！いつも楽しく読んで頂いてるとの事で本当に嬉しいです！ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します！ (2021年3月7日 15時) (
レス) id: e1db37f72a (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 楽しく読んでいます。忙しいと思いますが更新楽しみにしています。 (2021年3月7日 14時) (レス) id: 63aab54572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こあらっこ | 作成日時：2021年2月25日 16時
