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Aside
私がドアノブに手を掛けると、
案の定、疾風が私の手首を掴んで
部屋の外に出ることを封じた。
疾「あなたはここにいた方がいい。
ここにいる客たちのほとんどは、
あなたとそのネックレス目当てなんですから」
A「離して…！！
だって、こんなの間違ってる！」
疾「…」
疾風が私の言葉に答えないでいると、
また客席から歓声が上がった。
ステージの方を見ると、
さっきの姉弟が逃げようとして
ステージ上を走っており、
それを衛兵達が追いかけていた。
A「…！」
私も疾風から逃れようと暴れるけど、
やっぱりビクともしない。
疾「…大人しくしてください。
私はあなたのために言ってるんです」
疾風がそう言うと同時に、
ステージ上では男の子が転んでしまい、
衛兵に掴まった。
そしてその衛兵は
男の子に向かって右腕を振り上げる…。
A「やめて…！！」
私がそう叫んだ時だった。
私のいた部屋の窓ガラスが
パリーン！と音を立てながら、
全て割れて吹き飛んだ。
A「え…？」
何が起こったか分からないでいると、
一瞬、私を掴む疾風の力が弱まった。
私はそのタイミングで疾風の手を振りほどき、
男の子の方へ走った。
疾「…！待ちなさい！！」
私は疾風の声を無視して
ステージへ走る。
ステージ上の衛兵も、
驚いて男の子を離していた。
すると、女の子が男の子の手を取り、
2人で私の方へ走ってくる。
私がステージの上で
走ってきた2人を抱き締めると、
これも“ショー”の一つだと勘違いしたらしい客席から
今までで一番の歓声が上がった。
私はスポットライトの眩しさと
その歓声の大きさに戸惑いながらも、
震えている姉弟を背中に隠した。
衛兵達はジリジリとにじり寄ってきて
私達を包囲しようとする。
客席からは
「いいぞー！捕まえろー！」という
楽しそうな声が飛び交った。
そして、衛兵たちが走り出した時、
私は思わず目を瞑って声を上げた。
A「来ないで！！」
すると…
衛兵達は目に見えない竜巻に巻き込まれたかのように
体が吹っ飛び、
全員ステージの下へ落ちていった。
A「え…なんで…」
さっきの窓ガラスといい、
私は何もしてないのに、
まるで攻撃したかのように見える。
するとまた、客席からは
「いいぞー！」という歓声が上がった。
疾「…どうやら本当に
覚醒してしまったようですね…」
疾風は私を見ながら、
客席の反応を無視して
少し悲しそうな顔で言った。
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こあらっこ(プロフ) - さくらさん» さくらさんにまたコメントして頂き本当に感謝です！嬉しいです〜（泣）お待たせしてしまい申し訳ございません、近々アップ出来る様に頑張りますね！いつも楽しく読んで頂いてるとの事で本当に嬉しいです！ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します！ (2021年3月7日 15時) (
レス) id: e1db37f72a (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 楽しく読んでいます。忙しいと思いますが更新楽しみにしています。 (2021年3月7日 14時) (レス) id: 63aab54572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こあらっこ | 作成日時：2021年2月25日 16時
