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北斗side
俺が叫んだ瞬間、今度こそ慎太郎が
ピクリとも動かなくなった。
え…まさか…
し、死んだ…？
俺は手が震えて、
顔が青ざめてくるのが分かった。
北「慎太郎ーー！！」
俺は涙目で叫んだ。
すると…
慎太郎の瞼が
ゆっくりと開いた。
北「え…」
そして勢いよく
ゲホゴホ！！と咳をした。
北「慎太郎！」
俺が名前を呼ぶと、
慎太郎はあのクリクリの目で
俺の顔をジーっと見てきた。
慎「北斗…？」
そう言った慎太郎の声は、
今までの無表情な慎太郎のものではなく、
間違いなく、
あの泣き虫で優しい
俺の幼馴染のものだった。
北「慎太郎っ…！」
俺は慎太郎を力いっぱい抱きしめて、
思いっきり泣いた。
＊ ＊ ＊
慎太郎side
気付けば、俺は暗い闇の中から抜けていて、
北斗が俺を抱きしめて泣いていた。
慎「北斗…？」
俺が名前を呼んでも、
北斗は嗚咽を上げて泣いていて
顔を上げない。
慎「ねぇ北斗…お水ちょうだい…」
俺が本心でそう言うと、
北斗は急に顔をガバっと上げた。
あ〜ぁ、いつもはイケメンなのに、
目も鼻も真っ赤にして
ブチャイクなお顔だこと…
北「人が感傷に浸ってるのに水かよ！」
慎「いやいや、言っときますけど、
僕あなたに
殺されかけてますからね！？」
俺が圧力高めの顔で言うと、
北斗は「ふふっ、ごめん」と言って
笑いながら水をくれた。
慎「あとさ、なんで北斗だけ遅れて来たのか、
後できっちり説明してもらうからね！」
俺がそう言うと、北斗は頬を膨らませて
無言の抵抗をしてきた。
北「分かったよ…
でも先に言っておく、ごめん(笑)」
慎「笑ってんじゃんか(笑)！
うん、でもいいや！
助けてくれてありがとね！」
そんな俺達を見ていた東は、
呆れた顔で手をパンパンと叩いた。
東「お前らそれは後にしろ！」
袴「よし、やっと全員揃ったな！
それじゃぁ、Aを助けに行くぞ！」
山賊「おー！」
北・慎「おー！！」
俺と北斗も、山賊さん達に倣って
元気よく拳を突き上げて叫んだ。
北斗を見ると、ワンコみたいな顔に
嬉しそうな笑顔を浮かべている。
そこで、俺はまた
暗い闇の中で聞いた北斗の叫び声を思い出した。
北斗が叫んだ言葉は、
俺が一番大切にしてきた“夢”だった。
北斗と一緒に絶対叶えたいと思っている夢。
俺は、北斗が叫んだあの声を、
一生忘れないと思う。
北「“俺と一緒に世界一のハンターになるっ！！”」
いや、お前は海賊王かって…
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こあらっこ(プロフ) - さくらさん» さくらさんにまたコメントして頂き本当に感謝です！嬉しいです〜（泣）お待たせしてしまい申し訳ございません、近々アップ出来る様に頑張りますね！いつも楽しく読んで頂いてるとの事で本当に嬉しいです！ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します！ (2021年3月7日 15時) (
レス) id: e1db37f72a (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 楽しく読んでいます。忙しいと思いますが更新楽しみにしています。 (2021年3月7日 14時) (レス) id: 63aab54572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こあらっこ | 作成日時：2021年2月25日 16時
