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疾風side
Aさんがいる部屋から
ジャラジャラと音がした時、
俺は何が起こったか瞬時に察した。
そして、なぜAさんを一人にしたのかと
後悔した。
案の定、Aさんは部屋から消えていて、
恐らくローガンに連れ去られた後だった。
俺は慎太郎君と数人の衛兵を連れて、
急いでローガンの部屋に向かった。
部屋の前に着くと、
男性が助けを求める叫び声が聞こえてくる。
それと同時に、Aさんの叫び声も…
俺達がバーン！と扉を開けた時には、
もうAさんの意識は無く、
両手を縛られたまま床に倒れていた。
さらに驚いたのは、Aさんと、
恐らく叫び声を上げていた男が
眩いオレンジ色の光に包まれていた事だった。
疾「これは…」
そして暫くするとその光は収まり、
Aさんも男も
そのまま眠りについた。
ローガンやその場にいた衛兵達は
腰を抜かして床に尻もちを付いている。
疾「ローガン…お前
Aさんに何をした…？」
俺は自分でも聞いたことの無い冷たい声で、
ローガンに剣を向けながら言った。
するとローガンはガクガクと震えながら、
何が起こったのか説明した。
大体が思った通りだったが、
なぜオレンジ色の光に包まれたのかは
分からなかった。
疾「…どっちにしろ、
もうお前は終わりだ」
俺がそう言うと、
ローガンは「た、助けてくれ…！！」と
俺の膝に縋り付いて泣き出した。
俺はこいつの血で剣を汚すのも嫌になり、
思いっきり腹に蹴りを入れて
突き飛ばした。
するとローガンは、口から泡を吹いて
あっけなく気絶した。
慎太郎君は衛兵達を殴って気絶させ、
既に一か所にまとめている。
疾「慎太郎君…こいつも一緒に
全員牢屋へ入れておいてください」
俺がそう言うと、
慎太郎君と俺が連れてきた衛兵達は
指示通りに牢屋へ虫ケラ達を運んで行った。
そして俺はAさんの縄を解き、
仰向けに寝かせた。
そしてローガンの机の中から
ネックレスを取り返し、
Aさんの首に掛けた。
すると、驚いた事に
今度はネックレスがオレンジ色に光り、
その光がまたAさんを
優しく包み込んだ。
その光景に、
俺は過去のある記憶が
フラッシュバックした。
間違いない。
Aさんは、
俺の幼馴染の“ライ”という女の子と、
何らかの関係がある。
俺はAさんの涙の跡を
優しく指で拭い、抱き上げて
そのまま部屋まで運んだ。
そして暫くの間、
傍で手を握り続けた。
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こあらっこ(プロフ) - さくらさん» さくらさんにまたコメントして頂き本当に感謝です！嬉しいです〜（泣）お待たせしてしまい申し訳ございません、近々アップ出来る様に頑張りますね！いつも楽しく読んで頂いてるとの事で本当に嬉しいです！ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します！ (2021年3月7日 15時) (
レス) id: e1db37f72a (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 楽しく読んでいます。忙しいと思いますが更新楽しみにしています。 (2021年3月7日 14時) (レス) id: 63aab54572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こあらっこ | 作成日時：2021年2月25日 16時
