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慎太郎side
優吾はその後しばらくの間、
ジェシーの腕の中でグスグスと泣き続けた。
そして少し落ち着いてきた頃、
ジェシーは優しく優吾に話しかけた。
ジェ「優吾…何を視たの？」
優吾はポロポロと涙を流して
まだ泣きながらも、
ちょっとずつ言葉を口にした。
優「Aが…泣いてる…」
ジェ「え…？」
優「泣いてないけど、心が…泣いてる…」
慎「どういう意味？」
優吾は苦しそうに胸に手を当てて、
なおも涙を流しながら、
少しずつ夢で見た内容を
俺達に説明した。
Aと男の子が海にいたこと。
Aが男の子に歌を歌ってあげていたこと。
恐らくその男の子はもう、
旅立ったのだろうということ…。
そしてAが泣きもせず
一人で悲しんでいること…
優「Aの気持ちが…
俺の中に流れ込んでくるんだ…」
優吾の話を聞きながら、
全員が鼻をすすり、涙を流していた。
優「Aの心が…悲しいって…
胸が…痛い…苦しい…」
優吾はそう言うと、今度は目をつむり、
ジェシーの腕の中で意識を失った。
樹「優吾！？」
北「ちょっと診せて」
北斗が慌てて診察すると、
「大丈夫。寝てるだけ…」と言ったので
俺達はほっと胸をなでおろした。
ジェ「…ベッドに寝かせてくる」
ジェシーは目も鼻も真っ赤にしながら、
優吾を横抱きにして部屋へ運んだ。
俺達も皆、ジェシーに負けず劣らず
目と鼻が真っ赤だ。
大「…どうする？」
樹「…優吾が目覚めるのを待つしかないだろ…」
北「…」
慎「…A…」
ジェシーは優吾の部屋から
なかなか出てこなかった。
その代わりに鼻をすする音が
聞こえてくる。
俺達は今、皆同じ思いでいるのだろう。
…絶対にAを連れ戻す…
そして、思う存分
甘やかしてやるんだ。
俺達は無言でリビングに向かい、
ソファの上で寝そべった。
しばらくすると、誰からともなく
スースーと寝息が聞こえた。
ジェシーは多分、
そのまま優吾の部屋で寝てしまったのだろう。
俺は胸元からおもむろに、
自分の鍵が付いたネックレスを取り出した。
そして、Aが作ってくれた
緑色の「S」の字のキーホルダーを眺めた。
「A…待っててね」
俺は心の中でそうつぶやき、
キーホルダーをギュッと握り締めながら、
静かに目を閉じた。
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こあらっこ(プロフ) - ストーンズ大好きさん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます〜（泣）そう言って頂けると、書く活力になります！続編もお待たせしてますが、近々アップ出来ると思うので、またここでお知らせさせて頂きます。ストーンズ大好きさんに楽しんで貰えるように頑張ります！よろしくお願いします! (2021年1月13日 20時) (
レス) id: e1db37f72a (このIDを非表示/違反報告)
ストーンズ大好き - とても面白かったです。続きを楽しみにしています。 (2021年1月13日 16時) (レス) id: bed5abf654 (このIDを非表示/違反報告)
こあらっこ(プロフ) - *神奈月*さん» 大変恐縮なコメントありがとうございます…！しかも全て読んで頂いたとの事で嬉しすぎます！これからも、皆の苦悩や成長、わちゃわちゃ感を伝えられるように頑張ります！お話はまだまだ続く予定ですので、末永く応援の程よろしくお願い致します！ (2020年12月6日 15時) (レス) id: e1db37f72a (このIDを非表示/違反報告)
*神奈月*(プロフ) - コメント失礼致します……！とても面白い作品で全てのお話を見させていただきました！！続きがとても楽しみです！！更新お待ちしておりますm(_ _)m (2020年12月6日 2時) (レス) id: fbe34a81c3 (このIDを非表示/違反報告)
こあらっこ(プロフ) - かえるさん» ご返信ありがとうございます！そうなんですよね〜jsygは書いてても楽しいですwただ、今後はhksnやkmjrの過去話なんかも出す予定なので、そちらも引き続き応援よろしくお願いします！ (2020年12月2日 6時) (レス) id: e1db37f72a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こあらっこ | 作成日時：2020年12月1日 15時
