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樹side
暗い廊下を歩きながら、
俺はまだ皆に話していない
過去の事を思い出していた。
俺はお城に来てすぐ
トオノさんに大我の執事 兼 護衛として
厳しく育てられた。
四六時中トオノさんと一緒に居て、
武術や魔力の使い方、
執事としての立ち振る舞いや所作、
お茶の淹れ方まで、色んな事を教わった。
トオノさんは厳しかったけど、その代わりに
出来なかった事が出来るようになった時は
優しい眼差しで目一杯褒めてくれた。
年に一回だけ、
大我の家族が遊園地を貸切る時は
“大我の護衛”という大義名分で
こっそり俺も一緒に遊ばせてくれた。
俺が熱を出すと一晩中看病してくれて、
ホームシックの時は
一緒のベッドで寝てくれたりもした。
最初は怖かったけど、
俺はだんだんトオノさんに心を開き、
いつしか“父”と思い慕うようになった。
そんなトオノさんに
俺はたった一回だけ、
殴られたことがある。
それは大我の予言にも関わるものだった。
俺が10歳になり、
魔術もそこそこ使えるようになったある日。
俺と大我は王様とトオノさんに呼ばれて
天文台へ来ていた。
その頃は年老いたシワシワのおじいちゃんが
神官として天文台にいた。
衛兵達の話では、
200歳くらいなんじゃないかって噂もある。
天文台にも神官にも興味のない俺と大我は
言われるがまま、ただ天文台の扉を開けた。
そこには、おじいちゃんと一緒に
可愛らしい色の白い女の子がいた。
王「大我、樹、この子は
新しい神官見習いのエルだよ。
お前達と同じくらいの年だ。
仲良くしてあげなさい」
エルと呼ばれた少女は全くの無表情で、
おじいちゃんの後ろに隠れながら、
俺と樹を交互に見つめた。
大・樹「よ、よろしく…？」
エ「…」
どうやらおじいちゃんの神官は
少し体調が悪くなってきたらしく、
ずっと新しい神官を探していたのだそうだ。
それでやっと見つかったのが、
この小さな女の子だったらしい。
ただの人見知りにしか見えないこの子に、
どんな力があるのか…
その頃の俺らには全く理解できず、
しかもほとんど話さないエルに
俺達は仲良くなれる気もしなかった。
大「トオノ〜、エルはなんで
何も話さないの…？」
樹「ちょっと気味が悪いよね…」
ト「う〜ん…エルも色々あってね。
無理に話さなくていいから、
たまに声を掛けてあげてくれ」
大・樹「わかった…」
こうして、
ただの親切心で天文台に行ったのが、
そもそもの間違いだったのかもしれない。
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こあらっこ(プロフ) - 祐莉さん» 過去のコメントを見つけるのも速い（笑）！さすが祐莉さん！いつも温かいコメントありがとうございます。頑張ります！祐莉さんもお身体にお気を付けてお過ごしください！ (2021年9月9日 8時) (
レス) id: b57f8e4ed6 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - 返信ありがとうございます。4にてコメント発見しました！(年齢・あるメンバー)何となく今後の展開のヒント分かりました！今後も応援してます！身体に気をつけて！ (2021年9月8日 15時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
こあらっこ(プロフ) - 祐莉さん» さらに、以前祐莉さんから頂いたコメントへ返信した中に、今後のヒントがあるかも・・？です！これからも祐莉さんに楽しんでいただけるように頑張りますね！引き続きよろしくお願いします！ (2021年9月8日 0時) (レス) id: 36aa9b4b33 (このIDを非表示/違反報告)
こあらっこ(プロフ) - 祐莉さん» コメントありがとうございます！しかも、めちゃくちゃ読み込んで頂いてて嬉しいです・・。さらに鋭い考察にもドキッとしております(笑)私より詳しいかも・・・(笑)ぜひ今後も色々と考察して頂けたら作者冥利につきます！ (2021年9月8日 0時) (レス) id: 36aa9b4b33 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - 今後エルさんが他の3人や主人公ちゃんに会うのか？の展開も含め、今後も応援してます！ (2021年9月7日 21時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こあらっこ | 作成日時：2021年9月3日 8時
