NEW WORLD ～6つの原石～２ (ページ19)

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雷の記憶１ページ19

Aside

とりあえず大会のチラシや申込書、
ハンター名簿をもらって、
今日は一旦帰ろうということになった。

というか、
早くこの場を去りたいというのが
全員一致の意見だったと思う。

役所を出ると、
雲行きがかなり怪しくなってきていて、
灰色の雲からいつ雨が落ちてきても
おかしくない空だった。

私たちは自然と早足になる。

A「本当にごめんなさい…！
元はと言えば私のせいで
2人を巻き込んでしまって…」

優「Aのせいじゃないよ！
宇賀神の喧嘩を買ったのは俺たちだし」

ジェ「そうそう！
負けなきゃいいだけだからさ！

とりあえず、今日はハンター登録記念で
パーッとやろうよ！！」

優「お前はお酒飲めねぇだろ！！」

ジェ「ぅわ…でた…！
自分だけ大人ぶっちゃってさ…！」

ジェシーは優吾を指さして
私に変顔をしてきた…(笑)

優「ぶってんじゃねぇ！
実際ハタチだわ！」

A「そっか…優吾
ハタチなんだもんね…」

優「え、それどういう反応(笑)？」

A「うん…もっと若いと思ってたから…」

私は真顔で優吾に言った。

優「う～ん…とりあえず
褒め言葉として受け取っとくわ(笑)」

ジェ「ちなみに俺は今17歳で、
もうすぐ18歳だよ～！
Aは？」

A「私は15歳…です」

ジェ「若ぇ！！」

優「…」

ジェ「DAHAHA！優吾がショック受けてる～(笑)！！」

優「そんなに歳が離れてたとは…」

優吾が落ち込んでいるように見えて
私はオロオロしてしまう。

ジェ「大丈夫だよ！
優吾がおじいちゃんなだけだから！」

優「おい、やめろ！
おじいちゃんキャラをAにも
定着させるな！(笑)」

優吾がジェシーの肩をバシッと叩く。
するとジェシーは「ﾊﾟﾜﾊﾗやないかい！」と言って
肩を元の位置に戻していた。

2人のやり取りを笑いながら見ていると、
いきなり黒い影がジェシーの後ろに見えた。
昨日と同じくらいの魔物が
まさにジェシーに殴りかかろうとしていたのだ。

A「ジェシー！後ろ！！」

そう言った瞬間、
魔物が腕を振り下ろした。

間一髪で優吾とジェシーは横にジャンプして
攻撃は免れた。

優吾はすぐ私の元に来て
シールドを張ってくれる。

ジェシーも剣を出して
攻撃の構えをした。