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優吾side
そしてパーティーが終わり、
俺たちは各々お別れを言って
家に着いた。
兄さんはよっぽど楽しかったのか
結構酔っぱらってて、
家に帰るなりすぐに
前の自分の部屋へ眠りに帰った。
俺も部屋に戻ろうとしたとき、
父さんが「優吾、ちょっといいか」と言って
居間に呼んだ。
いつもの癖で父さんの前に正座で座る。
紀之「優吾、今日は胡坐で座りなさい」
優「えっ…」
少し驚いて笑顔を俺に向ける父さんを見た。
そして言われた通り胡坐で座る。
なんか…逆にちょっと緊張する…
しばらくすると、母さんがお盆を持って
居間にやってきた。
お盆にはお猪口と徳利、それと
少しのおつまみが小さなお皿に入っていた。
母さんはそれを
父さんと俺の前に嬉しそうに置いた。
紀之「優吾、一緒に飲もう。
本当は雅紀も一緒に飲みたかったんだが
あの調子じゃ今日は無理だな(笑)」
優「え、いいの？」
母さんを見ると、微笑んで頷く。
そういえば２０歳になったから
お酒を飲めるんだ…。
そんなこと考えもしなかったから、
パーティーでも
いつも通りジュースばかり飲んでいた。
父さんは何も言わずに俺にお猪口を渡し、
徳利の中の透明な液体を注いだ。
俺も父さんから徳利を受け取り、
父さんのお猪口に注ぐ。
初めてだから慣れなくて、
零れないようにゆっくりと注いだ。
紀之「優吾、20歳の誕生日おめでとう。
乾杯…」
そう静かに言うと、
父さんは俺のお猪口に自分のお猪口を
優しく当てた。
そういえば、今日は父さんからまだ
「誕生日おめでとう」と言われてなかった。
今の今まで、
この言葉を取っててくれたんだな…。
そう思いながら
お猪口を口に当ててチビリと飲む。
その瞬間、お酒特有の香りが鼻にツンときて
喉がかっと熱くなった。
俺はゲホッゴホッとむせながら
思わず顔を背けた。
むせたせいなのか
なんなのか分からないけど
目から涙が溢れて止まらなかった。
母さんからも
小さく鼻をすする音が聞こえた。
父さんはお猪口を口元に運びながら、
何も言わずに泣き続ける俺を
ただ微笑んで見守ってくれた。
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こあらっこ(プロフ) - さくらさん» ご返信ありがとうございました。こちらこそ、わかりずらい文章で申し訳ございません。12章にもコメント頂き、ありがとうございました！引き続きよろしくお願い致します！ (2021年10月27日 16時) (
レス) id: b57f8e4ed6 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 回答ありがとうございます。すいません。勘違いしてました。 (2021年10月27日 14時) (レス) id: 63aab54572 (このIDを非表示/違反報告)
こあらっこ(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます！そしてわかりずらくてスミマセン…。これは、いつも20体相手にしてるんだから10人なんて楽勝だという事を言いたかったんです…。文章力無くてスミマセン…。 (2021年10月26日 20時) (レス) id: 36aa9b4b33 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - いつも俺の魔術で創った人型(ひとがた)２０体相手に→10体だと思います。 (2021年10月26日 20時) (レス) @page9 id: 63aab54572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こあらっこ | 作成日時：2020年3月8日 18時
