あいつがあいつであるように…

2人きり ページ5

自分side

健くんも准くんも検査にいってしまって、今は剛くんと病室に2人きり。
いつもは騒がしい病室も今はとても静か。

自「あのさ、」剛「あのさ。」((同時

「あっ、ごめん。剛くん先喋って。」

剛「お前なんでここきたの？」

「なんか心臓の病気？みたいな…」

剛「なんでそんな顔してんだ？」

「え？どんな顔？」

剛「なんか人と喋ってる時は笑ってるけど、目の奥は笑ってないし、この世の終わりみたいな顔してる。」

「え？そんなひどい顔だった？笑」

剛「うん。」

「そっかぁ。まぁこの世の終わりではあるかもしれないけど笑」

剛「え？なんで？」

「私もともとハンドボールやってて、この病院に運ばれてきた日もハンドボールの試合で、そこで急に動悸がして、倒れちゃったんだ。
それで病気の説明された時、もうハンドボールできないっていわれて…」

剛「俺と同じだな。」

「剛くんも？」

剛「俺はサッカー。」

「サッカーのどういう所が好き？」

剛「シュート決めた時。」

「私も笑速攻でパス繋いでスムーズにシュート決めれた時はスカッとして笑」

剛「速攻か、懐かしいな。」

「サッカーでも速攻あるの？」

剛「俺は1人で攻めちゃうから苦手だけど、仲間が速攻して、俺がシュート決めててたかな。」

「そうなんだ。」

剛「なぁ、どういうチームがいちばん強いと思う？」

「私は、試合で最高がだせることと盛り上がれることと全員がキャッチ、パス、フェイント、シュート全部平均的にできるチームかな？」

剛「そうか。で、お前話したかったこと言えよ。」

「え？あぁ。いいや笑」

剛「なんだよ。気になるじゃねぇか。」

「ううん。大したことないの。」

剛「…」

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