【忍たま】色恋にうつつを抜かせ【短編集】 続

美味しそうに食べて 1 ｰ浜守一郎ｰ リクエスト作品 ページ46

笑いの沸点が低く、寒いオヤジギャグでも笑う俺 浜守一郎･･･。
忍術学園に編入してしばらく経った頃だ、俺の後に編入してきた女の子がいると聞き･･･三木ヱ門と一緒に見に行った。

医務室にいるという噂を嗅ぎつけ。

浜「失礼します！」

善「ん？怪我でもしたのかい？」

田「いえ･･･編入生を見に、どこにいますか？」

善「すぐ来ると思うよ、みんなして見に来るんだからなぁ･･･ここは遊び場じゃないんだけどな」

「遅れましたぁ！」

急いで入ってきて、転ぶ女の子。
手を貸すと笑顔で手を重ねてくる。

ﾄﾞｷｯ

「えーっと･･･どちら様？」

田「同級生の田村三木ヱ門とこっちが浜守一郎だ」

浜「･･･」

「同級生か！よろしくね、は組のAです！」

田「守一郎？」

浜「う、うわぁぁぁぁぁぁ！！」

「えっ？」

これが一目惚れと言うやつだろうか。
自分の感情が分からずに、走って逃げてしまう。

まさか･･･まさか･･･まさかっ

ずっと心臓がバクバクと動いている。
だ、ダメだ･･･顔も熱いし、激しい動悸･･･。

初めて俺は人を好きになった。

それから、俺はことある事にAを逢い引きに誘う。
が、軽くあしらわれるか･･･友達としてか、出かけてくれない。

浜「A･･･！明日暇か！？」

「明日は委員会で薬草取りに行くよ」

浜「じゃ、じゃあ明後日は？」

「その日も薬草取りに行く･･･そうだな、その次の休みなら空いてるよ」

浜「じゃあ･･･お、お、俺と･･･うどん屋さんに行かない･･･？」

「守一郎は本当にうどんが好きなんだねぇ、いいよ！」

相手がどんな風に俺を思ってるのか分からない。
好きなのか、嫌いなのか･･･友達なのか。

迷いに迷った挙句、俺は三木ヱ門に相談することにした。

田「なるほどなぁ･･･」

浜「俺どうしたらいいかな･･･」

田「Aに好きな男のタイプとか聞いたか？」

浜「き、聞けてない･･･」

田「まずはそこからだろう、よし！今から聞きに行こう！」

浜「Aなら食堂いるぞ･･･」

田「なんで知ってるんだ」

浜「食堂のおばちゃんのお手伝いするからって･･･」

田「そこまで聞いておいて、好きな男のタイプすらきけてないのかよ･･･」

浜「だって･･･」

俺は情けない
どうにも彼女の前だといつものように大きい声も出ない。
それに緊張しすぎていつも変なことを話してしまう･･･。

田「あ、A」

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