優秀な軍医は退職して一般ピーポー ①【鋼の錬金術師】 (ページ41)

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ｶｼｬﾝ

逃げようとした拍子に眼鏡が地面に落ちる
なんでこいつがっ出所なんて無理なはずっ･･･というか捕まってたんじゃあっ

？「おっと、逃げてもらっちゃ困るんだよ･･･大人しく乗れば悪いようにしない」

「っ･･･」

私は戦えない。
強くないから･･･今まで医療しか学んでない･･･。
でもっ戦えなくても逃げなきゃっ

？「ったく面倒だな･･･よっと！」

ｷﾞｭﾙｯ

変形した腕が体に巻きついてくる。
人の目に付く前に車に押し込まれてしまう。

油断してたっ･･･クソッ･･･。
軍は人造人間と繋がってたのは知ってたけどっ･･･まさかこんな急になるなんて。

ｷﾝ「人の顔みて逃げることは無いでしょ」

「･･･私あなたのこと大っ嫌いなので」

ｷﾝ「そうですか、それは残念ですねぇ･･･私は貴方みたいに知性に溢れた女性は好きなんですが」

「触らないでください･･･」

ｴﾝ「強気だねぇ･･･今の立場わかってんの？」

「もちろん･･･絶体絶命」

ｴﾝ「分かってるならいいけど、命乞いでもしてみたら？すこーしは楽になるかもよ」

「命乞い･･･？バカ言わないでくださいよ･･･逃げた時から死ぬ覚悟は出来てるんだ」

そう、あの日から
逃げた日から･･･決まってる･･･。

私の覚悟がっ

その中でも怖いと思う時はある。
死にたくないとも思う･･･けれど今はっ

「殺すならとっととやってください」

ｷﾝ「とんでもない、まだ利用価値のある人間なんて･･･殺すつもりは無い」

ｸﾞｲｯ

キンブリーさんに顎を掴まれて寄せられる。
この狂気に満ちた目が大嫌いだっ･･･。
人を殺すのを当たり前として、何も感じない･･･頭のおかしい人間め。

ｴﾝ「さっきの奴、足動かねぇんだろ？」

「！」

ｴﾝ「協力したら･･･いいもんやるよ」

ｷﾝ「ええ、喉から手が出るほど欲しいモノ･･･」

「･･･賢者の石」

ｴﾝ「それさえあれば足だって･･･いや･･･命だって作れるんだからさ」

「っ･･･そんな必要ないです」

ｴﾝ「あ？」

「私が治すんです、石の力を借りずにっ」

ｷﾝ「結構･･･協力しないのであれば今ここで殺すだけです」

月と太陽の手を見せつけてくる。
いいさ･･･これで終わりならそれでっ

ｷﾝ「つまらない」

ｴﾝ「おい、殺すな。来る前に話したろ」

ｷﾝ「ただの脅しですよ･･･しかし、非常につまらない人間に育ちましたね」

「･･･つまらなくて結構」