優秀な軍医は退職して一般ピーポー ①【鋼の錬金術師】 (ページ22)

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ご馳走を頂き、とても満足したところで話題を切り出される
やっとまともな食事にありつけた･･･。

ﾛｲ「さて」

「ご馳走様です、お代は置いておきますので」

ﾛｲ「待て待て待て」

「食事が久々に取れて満足です」

ﾊﾎﾞ「大したもんでもないけどな」

「満足です、では」

ﾛｲ「軍医」

「だからその件は」

ﾛｲ「わかってる、だが戻ってきて欲しい」

「･･････」

ﾛｲ「お前の力が必要だ･･･悪く言うようだと･･･囮だがな」

「戦闘能力の欠けらも無い私にですか」

ﾛｲ「お前が軍医に戻れば情報は自然と入ってくるはずだ、何護衛はつけてやる。このヘビースモーカーがな」

ﾊﾎﾞ「ちょっ！？」

「嫌です、煙草は副流煙の方が身体に悪いので」

ﾊﾎﾞ「お前もそこかよ！？」

うるさい人だな･･･煙草吸えてないのかな。
仕方ないな･･･カバンに確か･･･。

ﾊﾎﾞ「･･･なんだよ」

「飴ちゃんで我慢してください」

ﾊﾎﾞ「いらねぇよ！！煙草吸えてないからイラついてるわけでもねぇからな！？」

「そうですか」

ﾛｲ「まあ貰えるものは貰っておけ」

ﾊﾎﾞ「何言ってんすか」

ﾛｲ「で、どうだ？」

「頼りになるんですか？この人･･･」

ﾊﾎﾞ「お前より強いわ」

「まあ軍人ですもんね」

ﾛｲ「それか黙ってこれにサインしろ」

書類を受け取り目を通せば軍医総監任命の書類。
それに対しての同意のサインを貰いに来たのか･･･。

えーっと･･･。

「あ、大佐って焔の錬金術師ですよね」

ﾛｲ「ん？まあな」

「ちゃちゃっとこれ燃やしてください」

ﾛｲ「おい」

「無理ならそこの人、マッチ」

ﾊﾎﾞ「持ってねぇよ」

「チッ」

ﾛｲ「何故そこまで協力したがらない」

「何度も言ってるでしょう、軍とは考え方が違います。それに亡くなる人は見たくありません」

ﾛｲ「(頑なだな･･･)」

ﾊﾎﾞ「もう諦めましょうよ･･･」

ﾛｲ「無理だ、こいつは技術を持っている、実に優秀だから部下にしたい」

「本音くらい隠してくださいよ･･･」

でも･･･軍医になれば、給料いいしな。
けど怪我した人を見ていかなくちゃならない。

そして直せばまた戦いに行く。

そんな嫌な現場にいたくない。
嫌だよ･･･もうあんな。

ﾊﾎﾞ「大丈夫かよ」

「･･･大丈夫ですよ」

ﾛｲ「書類はお前に預けておく、ハボック送ってやれ」

ﾊﾎﾞ「ッス」