優秀な軍医は退職して一般ピーポー ①【鋼の錬金術師】 (ページ1)

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「私、退職します」

眼鏡をかけて、長い髪を揺らす。
これはちょうどイシュヴアール戦が集結した時。

今から3年前の話だ。

ロ「･･･は？」

「いやですから、軍医辞めます」

ロ「･･･それは上の人は知ってるのか」

「はい、さっき退職届出しました」

ﾘｻﾞ「聞いてないんですが」

「リザさんには申し訳ないけど、もう遅いですから」

ロ「君ほど優秀な軍医が何故･･･このまま進めば昇進もするだろう？」

「私死体をあんなに沢山見るために軍医になったんじゃありません。人を助けるためになったんです」

ロ「･･･再就職の宛はあるのか？」

「はい、中央の病院に」

ロ「足が早いもんだ･･･」

「中央に家買ったのでそこに住むつもりです、ではお世話になりました。」

これが最後のお別れ
あっさりとしていたのを覚えてる。

もう2度彼らとは合わないだろうと安心していた。

嫌な再会をしたのはイシュヴアール戦を終えてから5年。
その時は応援で中央の少し小さな病院に行っていた時だ。

夜にバタバタとしていた。

「･･･どうしました」

『急患です！』

「･･･出血がすごいな、すぐに手当を。この部屋に寝かせてください、お連れの方はいらっしゃってるんですか？」

『はい･･･それが』

？「アメストリス軍中央司令部の者です」

「･･･貴方たちは外で待っていてください、手当が終わり次第話を伺いますので」

これがまた軍とのつながりになって言うと思うと･･･
ただただ絶望だ、私はしがない医者だ。

ただ平穏に、死体を見ることなく･･･過ごしたいだけだ。

「･･･処置は終わりました、この方を運んでください」

『はい！』

『そっち持ってくれ、1、2、3』

「それで･･･軍の方が何故ここに」

？「彼の護衛をしていたものなのですが･･･いつの間にか抜け出してしまいまして」

「なるほど･･･よかった」

？「良かった･･･とは？」

「いえ、こっちの話です･･･患者が目覚めたらまず検診しますので、それまではどうぞお引取りを」

？「えっ？いやしかし」

「お引取りを」

？「こちらも仕事ですので･･･待合室の方で待たせていただきます」

「･･･わかりました」

軍人か･･･昔あんな人たちのために働いてたなんて思うと反吐が出る
しかし･･･あの少年を護衛か･･･重要な人物のようにも思えるな･･･。

まさかあれが噂の･･･鋼の錬金術師か？