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家付近にやっとつく
よしっ・・・私と一緒にいたら迷惑かけちゃうからな
一呼吸落ち着かせて、家に入る

柚「あら、三ツ谷は?」

「置いてきた」

柚「そう」

「・・・柚葉のお兄ちゃんの名前って何?」

柚「急にどうしたの」

「いいから」

柚「・・・大寿、柴 大寿」

「・・・そっかー」

ってことはあれか・・・噂の兄貴は。
結構乱暴そうな人だったもんな・・・。

名前を出すだけで少し震えてる柚葉を抱きしめる

「ごめん、ありがと」

柚「何それ・・・意味わかんない」

「さっき会ったよ、お前の兄貴に」

柚「!」

「あんな奴から・・・殴られたりしてさ、よく頑張ったな柚葉」

柚「っ・・・」

「いつでも嫌だったら・・・八戒連れてこの家に逃げてきていいから」

柚「ありがとっ・・・ありがとうっ」

「一人じゃないから、だから泣くな・・・な?」

三「おい置いて・・・」

「!?」

思わず柚葉の顔を自分の胸に埋めて隠す
三ツ谷は状況がわかっていないまま疑問符をうかべる。

「おかえり・・・悪いけど八戒と一緒にいてくんね」

三「あ、あぁ・・・柚葉・・・大丈夫?」

柚「大丈夫・・・」

三「・・・お前なんかしたの」

「まあそんな感じ、柚葉・・・首に手ェ回して」

柚「んっ」

軽々と抱き上げて二階に連れて行く
自分の部屋に連れ込んでベッドに下ろす

柚「ごめん・・・急に泣いたりして」

「ん?いいよ、泣かせたの私だし」

柚「・・・あんたは私より断然強いなって思う」

「そう?ありがと」

柚「女の子なのに、立ち向かっていくような姿勢・・・すごくかっこいいよ」

「女の子なのに・・・か」

普通そうなるのか・・・女の子だから守られなきゃいけない
そんなようなことが当たり前の世界なんだろうか。

私は違う環境で育っただけなのだろうか。

柚「ごめん、もう大丈夫!」

「・・・柚葉はさ」

柚「ん?」

「女の子になりきれない私をどう思う」

柚「・・・私は今のあんたが好きだよ、逞しくて面白くて素敵だと思う」

「そっか、ありがとう・・・先に下に戻ってて」

柚「うん」

素敵・・・か、初めて言われた
部屋の中心で山座りをして考える

可愛い女の子になれたら。

なんて・・・らしくもないけど、憧れは感じる
強くて逞しい女の子も世の中にはいると思う

けど

少し傷ついた手
筋肉質な手足
女の子らしくない髪型
鋭い目付き。

どれも可愛いとは程遠い。

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林檎よりの檸檬 - 夢主ちゃん面白くてこの小説読み始めました!これからも更新楽しみにしてます!! (2021年11月7日 23時) (レス) @page16 id: 2a754f4eb6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルンバ故障中 | 作成日時:2021年10月15日 19時

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