日向の幼馴染は陸上部です。Third

四強 ページ35

「お疲れ様でしたァ･･･」

結局･･･ボール拾い中心でしかやらせて貰えなかった
まあ捻挫を繰り返しやってるからかもしれないけど･･･もう少しチーム練習とかやらせてもらってもいいかなと思う

「ｳ-ｯｳ-ｯ･･･」

縁「どうした、携帯のバイブ音みたいな声出して」

「えっ、あぁ･･･すみません」

縁「悩み事か？」

「そんなんじゃないんですけど･･･もう少し練習に参加したいなぁーって」

縁「あー今日はまともに練習させてもらってないからな」

やっぱり周りから見てもそうだったかー･･･そう思いながらモップを片付ける
体育館の方では先輩たちの声が少し響いていた、倉庫に入っただけで空気がひんやりして別の場所みたいだ

縁「体を休ませるのも大事だぞ」

「それは･･･そうなんですけど･･･」

縁「どんなに上手くても怪我してたら烏養コーチだって出そうに出せないだろ？今はIH予選に向けて体休ませなきゃな」

「そ、そうですね」

複雑な気持ちを隠して縁下先輩と倉庫を出る
ほとんどの人は田中先輩が持っている雑誌を囲うようにして集まっていた

重たい足を引き摺りながら避けるようにして荷物を取りに行く

が

日「おい、Aー！お前もこの雑誌見ろよォ！！」

「ｳｯ」

縁「あはは･･･」

日「早く早く！」

「う、うん･･･」

翔陽の方へ足を運ぶと雑誌を手渡しされる
でかでかと写真が目立つように貼ってある･･･えーっと

「う、しじま？若利･･･」

日「ウシワカだって！」

「･･････腕の筋肉すごっ、へし折られそう」

影「同じ高校生には･･･見えねぇな、体格的に」

「体格で言ったら影山さんも見えないですけど」

影「あ？」

「ﾋｪ」

雑誌を奪い取られてパラパラとページを流していく翔陽
多分写真だけ流れで見てるんだろうな･･･そう思いつつ片脚だけに体重をかける

「でもこの人達さえ倒せばいいんですよね？」

シィンと静まり返る体育館
まずいこと言ったかな･･･とみんなの様子を見るとぽかんと口を開けたままだった

烏「･･･上ばっか見てると足元すくわれるぞ」

「それは･･･よく分かってます、インターハイ予選に挑むのに負けに来るチームなんて一つもない。
だから相手が弱くても下手でも･･･全力を出して勝ちに行くつもりです」

烏「けどお前スターティングメンバーじゃねぇぞ」

「知ってますよそんなこと･･･」

彼女･･･？→←IH予選

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