妖美 ページ40
無「稀血にしては･･･味が濃すぎる、流石地獄柱の跡継ぎと言ったところか」
「なんでっ地獄柱のことをっ」
無「前の奴は私に誑かされて寝返ったからな、馬鹿みたいに情報を吐いたよ
まあ最後は私が食べたがな･･･鬼覚小夜と言ったか、地獄柱についてはそれしか語らなかったがな」
「･･･っ食べたって」
無「お前よりかは不味い･･･いや、君が特殊なだけか
匂いも味も･･･体液も馨しく妖美だ」
「何を言ってるかわからないっ･･･人の血を舐めといてっ！？」
熊の羽織が落ちるのがわかった
口を塞がれる
鬼舞辻無惨の長い舌が喉の奥まで入っていくのがわかった
気持ち悪いっ･･･口の中で収まると思えば舌は口の中を這う
無「欲しい･･･っその血が、全てがっ」
「いい加減にしてくれっ･･･！」
無「いい加減に？君も十分に楽しんでるだろ、噛む度に重ねる度に甘い匂いが濃くなっている･･･」
「これ以上触るなっ」
無「･･･まあ今日は連れて帰るつもりも食べるつもりもない」
「は？」
呆けた声が思わず出る
手首の拘束が解かれる
鬼舞辻無惨は私の目をじっと見て微笑んだような表情を見せる
無「今日はただの味見だからな･･･君の迎えもそこまで来てる」
指が刺された方には明かりがぼやぼやと動いているように見えた
杏寿郎さんだろうか･･･そう思うとほっとしたのか力が抜け地面に座り込む
無「また会いに来る、その時は覚悟しておいたほうがいい」
唇に触れるだけの口付けが落とされ鬼舞辻無惨は闇に消えていく
今日一日に色んなことがありすぎて、頭がパンパンだ･･･私は地面に倒れ込む
杏「！A！！」
やっぱり･･･杏寿郎さんだった
安心する声に大きい手が頭に触れる
私は目を開けて顔を見る
疲れて倒れたのか
何かがあったのか
そんな事を聞かれても何も答えられなかった
どこかで見ている
どこかで聞かれている
そんな気がしてならなかったから
「大丈夫です･･･帰りましょう」
言えるのはそんな言葉だけだった
心配をかけさせては行けない
ふと思い出されるのは鬼舞辻無惨の記憶
鬼舞辻無惨が泣いているような
女性に懇願しているような
そんな記憶だけが頭にこべりつく
杏「･･･顔が腫れるくらい打ち込み稽古したのか？」
「まあ･･･そんな感じです」
杏「？なにか落ち込むようなことでもあったか？」
「いえ･･･なんでもないです」
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猫田尋 - しのぶちゃんより小さいのに健気に頑張る夢主ちゃんに感情移入しちゃいます、頑張って更新してください！ (2020年2月19日 16時) (
レス) id: 0dcbb5e6a0 (このIDを非表示/違反報告)
* - スッゴク面白かったです!世界観とか夢主の性格とかもう何か全部好きです!更新無理せず頑張ってください! (2019年11月21日 0時) (レス) id: 214b799aaf (このIDを非表示/違反報告)
九狐 - あ、応援してます！！ (2019年11月20日 15時) (レス) id: 5c71f16ab8 (このIDを非表示/違反報告)
九狐 - 無惨さん、かっこいい…てか、好きなのか？好きなのか？？恋愛要素あるよね？あるよね？ (2019年11月20日 15時) (レス) id: 5c71f16ab8 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバ(プロフ) - 黒豆粉さん» ありがとうございます！これからも頑張らせて頂きます！ (2019年11月18日 14時) (レス) id: eb114911f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルンバ故障中 | 作成日時：2019年10月4日 22時
