おかしい ページ19
嘘だ、私だって弱音を吐く
いや、今まで沢山吐いてる
それに甘えてる
だからこれ以上･･･は
「甘えてますよ･･･弱音だって吐いてます」
杏「君はそうだとしても、俺からすれば全てを内に閉じ込めている
耐えることが強さとどこかで勘違いしてるのではないか？強さは決めるものじゃない、計り知れないんだ。
君は我慢していると思う、だからここにいる時だけは弱音も甘えも許される。
思う存分に吐き出せ、今までの弱音も辛かったことも楽しかった事も･･･全部聞こう。」
「･･･大丈夫です、ありがとうございます」
スルッと杏寿郎さんの手からすり抜ける
優しさに甘えてはいけない
我儘を言ってはいけない
そう･･･心のどこかで思うから。
吐き出せない我儘を受け入れて貰えるか不安だから
だから何も言わない、言えない。
杏「･･･そうか！君がそれでいいならいい！だが事実、ここにいる時は本当の家族と思ってくれて構わないぞ！」
「努力します」
千「お風呂沸きましたっ」
襖が開いて千寿郎くんがヒョコッと顔を出す
お風呂沸くの早いな･･･しかしふと思ったことがある
着替えなくね･･･。
杏「ん？どうしたんだ？入らないのか？」
「いや･･･それは山々なんですけど、服ない･･･気が」
杏「やたら荷物少ないとは思っていたが･･･うーん、今日だけなら俺の服を着ておくといい」
「じゃあ･･･お借りします」
私は服を借りて、お風呂に入った
広くて心地の良い温かさだ･･･
身体を洗って湯船に浸かる
「はぁー･･･温かい」
水滴が落ちる度にまるで泣いているかのような錯覚に陥る
目を瞑れば水滴が落ちる音だけが響く
まるで違う世界にいるみたいだ･･･
「長風呂はダメだよな･･･」
湯船から上がり、体拭いてから浴室から出る
温かい空気とは違いひんやりとしていて体が冷まされる
杏寿郎さんの服を着て出ていく
「お風呂お先にいただきましたぁ･･･」
ホカホカの体が醒めぬうちにと杏寿郎さんに報告をする
近くにいた千寿郎くんは顔を赤くしてそそくさと部屋を出る
･･･ん？
「どうしました？」
杏「･･･言うべきではないが、服がぶかぶか過ぎてだな･･･前が空いてるぞ！」
「やってしまった･･･」
いそいそと隠しながら部屋を出ていく
この家に来てから私は少しおかしくなっている
気が緩むというか･･･ふわふわするというか、なんなんだ･･･
気持ちをあやふやにして私は眠った
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猫田尋 - しのぶちゃんより小さいのに健気に頑張る夢主ちゃんに感情移入しちゃいます、頑張って更新してください！ (2020年2月19日 16時) (
レス) id: 0dcbb5e6a0 (このIDを非表示/違反報告)
* - スッゴク面白かったです!世界観とか夢主の性格とかもう何か全部好きです!更新無理せず頑張ってください! (2019年11月21日 0時) (レス) id: 214b799aaf (このIDを非表示/違反報告)
九狐 - あ、応援してます！！ (2019年11月20日 15時) (レス) id: 5c71f16ab8 (このIDを非表示/違反報告)
九狐 - 無惨さん、かっこいい…てか、好きなのか？好きなのか？？恋愛要素あるよね？あるよね？ (2019年11月20日 15時) (レス) id: 5c71f16ab8 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバ(プロフ) - 黒豆粉さん» ありがとうございます！これからも頑張らせて頂きます！ (2019年11月18日 14時) (レス) id: eb114911f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルンバ故障中 | 作成日時：2019年10月4日 22時
