【名探偵コナン】私食べられないんです【降谷零/安室透】

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貴方side




あれから3ヶ月。どうやら私は栄養失調らしい。
前いた公園は鏡が無かったがここのトイレには鏡がある。

痣は大体消えたけどいつだったかの刺し傷はお腹に残ってしまっている。

そして痩せこけた体。

痩せている、スリムとかじゃない。
最早骸骨、いやゾンビ。

金ないし風呂も1ヶ月前か。
風呂じゃなくて噴水ですけど。

相変わらず食べれないしね。
かといって人に強請るのも無理。

心の中ではぐるぐるしてるのに
どうしても人を拒んでしまう。

私は現在25歳。
けれども義務教育すら受けれてない私。

地頭はよかったらしく5年間で追いついたが所詮付け焼き刃に過ぎない。

まだまだ日常では不利が目立つ。

はあ…とため息をつくと公園の入り口から子供の声がした。

この公園はなんていうかもっさりしてて不気味。
子供なんて滅多に来ない。
だから3ヶ月間ここにバレずに居座れた。

子1「今日はここで遊ぼうぜー！」

子2「うん！…でもここ、女の人のお化けが出るっていってたよ？」

子3「それ僕も聞きました」

子4「バーロー。お化けなんてそんな非科学的な存在いるわけねーだろ」

はい。いません。
きっと私のことですね。
うん。知ってた。

ここの公園気に入ってたんだけどなー。
引っ越すしかないよね。
子供怖がらせても申し訳ないし。

というかいっぱい人が来ちゃったら発狂もんだよ！

そろーりと反対側の出口へ行く。一瞬大通りに出るが走れば5秒で路地裏だ。

もうここはお化けでいいから
見なかったことにしてもらおう。

子2「あ！お化けだ！」

子1「本当だ！お化けさんよ、何してんだ？」

子3「ていうかこの人、お化けじゃなくて…」

子4「ああ。人間みたいだな」

貴『ひっ…』

変な汗が出る。
子供とはいえ人と向き合うのは久しぶりというか実に5年ぶりだ。

独り言も悲しいから普段声なんて出さない。
5年もほとんど喋ってなかったら喋り方を忘れる。

その上人間が目の前にいる、それだけでパニックだ。

貴『…あぁ。あっ！う…ぐっ…』

子4「お姉さん！？どうしたの！？」

貴『あぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁあ！！』

ピーポーという音が微かに聞こえた気がする。

しかしそれを最後に私は意識を手放してしまった。

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