163：そっくり兄弟 ページ21
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華麗なるUターンを決めたリドルとエース。
つい最近まで寮の方針を懸けて対立していたとは思えないシンクロである。
ケイト｢待って待って待って｣
グリム｢どうしたんだゾ、コイツら急に｣
リドル｢あの二人なら心配無いよ。僕が犯人ならまず狙わない。｣
エース｢むしろアレを狙うようなバカな犯人、とっくに証拠残して手掛かり掴めてるわ｣
中庭に向かう道の1歩手前、大きな石の柱に姿を隠した2人。
このままケイトに事情だけ話して、別のターゲットのところに｢おい、見ろよ、迷子のプリンセスだぜ｣
｢あっ！！！ユウちゃ〜〜〜〜〜ん！！！！｣
侮っていた。
彼女がもう学園中に知られた可憐な少女である事を。
そのガタイのいい不良の声に、中庭で遊んでいた全生徒の目線がコチラに向く。
勿論あのそっくりな双子も。
大きな声を出した彼は、これまた運命なのか、この前デュースにボコボコにされた不良さんで。
会うのは3回目である。
ユウは控えめに手を振り返し、デュースに助けを求めようとリドル達のいる石柱に目を向ける。
ばか、と言うような焦った表情でリドルに睨まれてしまった。
フロイド｢あ〜〜〜〜、やっぱり金魚ちゃんだぁ〜、金魚ちゃんの声がするって思ったんだよねぇ｣
リドル｢うっ、見つかった…！｣
エース｢お前って奴はぁぁああああ！｣
事情を知らないユウは、何故こちらに怒りの矛先が向いているのかわからないため、デュースの背中に隠れ、『ごめんなさい…？』と首を傾げた。
リドルがフロイドの興味を引いているうちに、ケイトがターゲット候補の情報をグループチャットに送信する。
その顔は、あのリドルをも翻弄するフロイドの愉快ぶりに、若干引いているようだった。
デュース｢お前も見るか？｣
背中からでは何も見えないので、デュースが腕を上げて脇に通してくれる。
ユウがスカートにしてから、デュースはユウの生脚が見えていない時だけ今まで通りに接してくれるのだ。
『(ジェットサムとフロットサムか…この人達、本格的に関わってくるのは3章からかと思ってたけど、ターゲット候補でもあったんだ…)』
グループチャットにはケイトからの“とりま逃げよ”のメッセージがあったので、デュースとユウは急いで校舎の出口の方向を向く。
するとフロイドと全く同じ顔が高くそびえ立っていた。
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作者名：鈴木(仮) | 作成日時：2024年3月3日 10時
