【ワールドトリガー】ふぁっきんないすでぃ(・Д・)

episode１４ ページ15

「おー、駿！」


勢い良く医務室に飛び込んできた緑川に、迅は呑気そうに目を細めた。

緑川の来訪に、沢村は驚き目を丸くする。


「緑川くん。どうしたの」

「迅さんがこっちに来てるって聞いて来ました！」


犬のような表情で、緑川は満面に笑う。

その笑顔に、迅は更に穏やかになった。


「相変わらず元気だな。背ぇ伸びたか？」


迅に頭を軽く叩かれ、緑川は嬉しそうに身震いをする。


「迅さん、本部基地に来るの久しぶりだよね！俺といっちょバトってよ!!」

「いや、俺、仕事あるから」


苦笑いをし、迅はベッドのAを親指で差す。

迅の指先に合わせて目を動かし、緑川は横たわるAを見た。


「……早姉？」


Aの寝顔に面影を感じ、緑川の息が止まる。


「はやねえ？緑川くん、彼女を知ってるの？」


沢村は瞠目し、緑川に尋ねた。


「いや…違うと思う」


しぱしぱと瞬きを繰り返し、緑川は口を開く。

心臓は速く脈を打っていた。

驚き、というよりは、恐怖に近い感情。


「早姉は、４年前に死んでるはずだから」

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