Business good friends2(J.T) (ページ13)

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『つまり、樹は押しかけてきたわけね』

「そ。電話かけてきて
お前んちの近くだからって言ってマジですぐきて
Aと鉢合わせたわけ」

「ごめん、マジで。でも折角だから
一緒に飲ませて」

ダブルブッキング疑惑は無事に解決し
結局のところ、風磨と樹と3人で飲むことになった。

嬉しいような、複雑な気持ちだ。

風磨には、核心には触れずともこれまでのことを
報告と相談しようと思っていたのに。
まあ、後日改めてにしようかな。今日はとりあえず楽しもう。

気持ちを切り替えて、お酒を飲みすすめる。

「でさ、昔さー」

「あーあったねー」

『懐かしい』

3人で昔話に花を咲かせ、酔いも回ってきた頃

「あん時Aに告ってたらこんな拗らせなかったのかなあ」

樹がとんでもない発言をするから、私の酔いは一気に冷めた。

「いやいや、フラれて気まずいパターンだったら
今までより最悪パターンだろ」

風磨も酔っているのか、ケラケラと笑っている。

「いや、フラれる程かよ。
…つーかさ、実際どうなの？当時Aって
誰が好きだった訳？」

樹がコトンとグラスを置いてこちらを見るから
私は言葉を探す。

そう、これは酔った勢い。または酔ったノリ。
そう言い聞かせて

「樹だよー」

酔っ払ったふりをしてヘラッと笑ってみせた。