Business good friends(J.T)

fifteen ページ15

、


樹が服を買うというので着いてきた。



ああ、ここの店で買うって言ってたなあ。


いつもメンバーとの会話で聞いている場所に
実際自分がいると思うと不思議な気分だ。




「ね、こっちとこっちどっちが良い？」


樹が同じデザインの色違いの服を持ってきて
私に選択権を与える。



『樹はこっちの色の方が似合うんじゃない？』


普段の服の感じを想像しながら選ぶと



「マジで？じゃあこれにするわ」


彼はすぐにもう片方を売り場に戻して
私が選んだ方をレジに持っていこうとする。



『え、そんな即決して良いの』



「え、まさかテキトーに言ったとかだった？」



『違うけど』



「ん、買ってくるね」



私の意見が採用された！なんて
浮かれられないのは


私が選んだやつだよ？

仲良し週間が終わったら着るのが嫌になっちゃうじゃん。



なんてネガティブな思考になるからだ。



支払いを終えて、満足げに戻ってきた彼は
そんな深いところまで考えているようには思えなかった。

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