ずっと前から好きでした。 (ページ3)

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#入学式ページ3

【 Aside 】

A「ん～、、…えっ！？は、8時！？」

ﾄﾞﾀﾄﾞﾀ

A「お母さん！何で起こしてくれなかったの！？」

母「あ、A。私は何回も起こしたからね。けど、Aがあと5分、あと5分って言うから」

A「さすがに察してよ！……ごちそうさま！いってきます！」

母「いってらっしゃい、気を付けてね～！」

高校2年生、春

着慣れた制服に身を包み、家を出ると

幼馴染みが家の前で待ってて

おしゃべりしながらゆっくり登校して…

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慎「遅い、ばか」

A「…ごめんなさい」

そんなの無理、だよね…

そうだよ、慎の性格上無理だよ

無理じゃないって思った私がばかだった

慎「おい、何ぼ～っとしてんだよ。早く」

慎の言葉で現実に引き戻されると

A「え、…ってちょっと～！？」

急に手を引っ張って走り出した

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慎「はぁ、…やっと着いた」

時間が結構余って学校に着くと、

繋いでいた左手が離されて

温もりだけが残ってて

悲しくなる

学校の門を越えるとたくさんの人で埋め尽くされていた

A「…そっか！クラス替えか！！」

慎「！…んだよ、急に叫んで」

大きく貼り出されているクラス表の前に行くと

A「2ー1…長谷川…畠山！？」

何回目をこすっても、ほっぺをつねっても

長谷川慎の次に畠山Aと書いてある

慎「はぁ！？またお前と同じクラス！？」

A「はぁ！？何なのその言い方！！」

教室に着くと、慎が「席も隣かよ」って

A「はぁ！？こっちだって隣になりたくてなってる訳じゃないんだからね！？」

慎「お前の名字が畠山だからいけないんだよ」

A「いや、慎の名字が長谷川なのがいけないの！！」

長谷川慎

世間一般に言う"幼馴染み"ってやつ

いや、それよりもすごいやつなのかもしれない

幼稚園からクラスは離れたことがない

腐れ縁なんです

負けず嫌いの私と

塩のかたまりの慎のせいで

毎日懲りずにけんかばかりしている私たちだけど

少なくとも私は、こういう生活

いやだと思ってない

本当は朝、慎が不意に手を繋いだ時
胸がきゅんきゅんしてたよ

本当は慎と同じクラスで
今すぐにでも飛び跳ねたいくらい嬉しいよ

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この気持ち、届いてるかな？