検索窓
今日:37 hit、昨日:59 hit、合計:9,886 hit

# 4 ページ5

.





「 ⋯ 志摩とは知り合い? 」

『 えっ ⋯ と?昔、組んでて 』

「 俺だけじゃなくて、隊長も陣馬さんも知り合いだよ 」

「 あっ、だからさっき盛り上がってたんだ 」

「 あぁ、うるさかった 」

「 ちょっと、そんなこと言ってない俺 」

『 えっ、ごめんね? 』

「 いやいや、声聞こえてなかったから 」





ぶんぶんと首を横に振る伊吹君と、表情1つ変えない志摩。

なんだこいつ、なんで真顔なの。





「 身振り手振りがうるさかった 」

『 久しぶりの割に容赦がないね、一未さん??? 』

「 ふはっ、2人、仲良しなんだね 」

『 仲良し ⋯ ではないかな 』





おいっ、と志摩が肘でついてくる。

えっ、そこは怒るの???

もう分からないよ、志摩は何で怒ってんの。





「 固まってるわね、A 」





隣からゆづちゃんが笑いかける。

笑い事じゃないって ⋯ !!!

おかしいでしょ、伊吹君のこの変わり様。

正直まだ警戒してる ⋯ とは言えず、口は閉じたまま。

二人で会話盛り上がってるしいっか。

後ずされば、ゆづちゃんも同じよう下がってくれる。





『 ⋯ さっきと全然違う、伊吹、君 』

「 馴れないなら呼び捨てでもいいんじゃない? 」

『 そしたら九重君だけになっちゃうから 』

「 九重も呼び捨てでいいじゃない 」

『 なんか嫌 』

「 気を遣ってるのに?相変わらずね、Aは 」

『 逆だよ、好きじゃないから ⋯ 気遣う以上のことはできないの 』





小声で、目線は前を向きながら会話を続ける。

⋯ 志摩、ちらちらこっち見てんなぁ。

まだ好きなんだ、一途だね ⋯ お互い。





「 伊吹は大丈夫そう? 」





志摩に可哀想な奴だ、なんて思っていれば脈略もない質問。

ははぁーん?これ狙ってたんだな?ゆづちゃんめ。





『 大丈夫、さっきも言ったけど良い人そう 』

「 言ってたかな ⋯ 」

『 あれ、言ってなかった?じゃあ改めて、彼と志摩となら私は動ける 』





未だ心配そうなゆづちゃんに思いっきり笑ってみせる。

もう何も言わないで、と牽制の意味も込めて。

まっ、ゆづちゃんには通用しないんだけど。





「 何かあったら即報告、これだけは忘れないでね 」

『 はい、隊長 』

「 ⋯ 伊咲 」

『 なんでしょう、一未さん 』





志摩に呼ばれ、前に戻る。

後ろから感じるゆづちゃんの優しい視線 ⋯ 正直心強い。

あぁは言ったけど結局は虚勢で、やっぱり不安。

まだ私は一人では克服できない。





.

# 5→←# 3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
97人がお気に入り
設定タグ:MIU404 , 伊吹藍 , 二次創作
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:たなか | 作成日時:2023年12月9日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。