12 不思議な人 ページ12
side A
突然話しかけてきた謎の男は、饒舌に私に話し続ける。
この人、気づいてないのかな。
無意識だったらすごい、けど、
顔は明るいのに、瞳の奥に光が見えない。
一つ一つの言葉に、心がこもってない、ように聞こえる。
そのことを目の前の人に伝えると、
「……っ、はっ、ははっ、あっはっはっは！！」
急に、笑い出した。
まって、今の笑うポイントあった、？
『え、えっと……』
「……っはぁ、アンタおもろいな！」
『は、はぁ…』
「っせや、自己紹介してへんかった！俺はコネシマ言うねん、よろしくな！」
えっと、何をよろしくするんだろう。
実は、会社の偉い人、とか？
嘘でしょ、私凄い失礼なこと言ってしまった気がするけど大丈夫かな
ってか、コネシマって名前なの、？
『○○課の、黒崎Aと言います。』
「黒崎A、ね。……なんや、コネシマって名前なの？みたいな顔しとんな」
え、私ってそんな顔に出やすかったっけ。
彼、コネシマさんは意外と人の表情とか仕草とかを見ているのかもしれない。
「あだ名みたいなもんや。気軽によんでくれたらええ。」
そう言ったコネシマさんの瞳の奥は先ほどの無機質な目ではなく、ちゃんと光が灯っている目に変わっていた。
……不思議な人。
しばらく雑談(かなり一方的)をしてながら煙草を吸っていると、
「……あっ！今何時や！！」
『19時36分、ですかね。』
腕時計で確認したのを伝えると、彼はスマホを取り出して超高速で指を動かし始めた。
「じゃあ、俺そろそろ行くわ！また会社内か喫煙所であうやろ、またな！」
お疲れ様でした、と言い終わる頃には彼は片手を上げながらダッシュで何処かへ行ってしまった。
嵐のような人だったなぁ。
さて、私も仕事に戻ろうか。
結局私が家についたのは午前1時近くだった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1109人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
田那(プロフ) - すみれいんさん» すみれいんさんありがとうございます…！めちゃめちゃ励みになります！ほんま感謝しかありません。がんばります！ (2020年5月24日 12時) (
レス) id: f75390a3fa (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - ゆっくりでも大丈夫ですよ！都合もありますし、筆が進まないこともありますでしょうし…。読み返しもできます！なので無理のないよう、自分を追い込まないよう頑張ってください！ (2020年5月24日 6時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
田那(プロフ) - くうさん» くーちゃんありがとう。遅くなってごめん！そう言ってもらえるととても有り難い…！頑張るね！ (2019年8月5日 22時) (レス) id: 93fd3d14e4 (このIDを非表示/違反報告)
田那(プロフ) - ヨシフさんコメントありがとうございます。返信遅れてしまいすみません。とても嬉しいです！頑張ります！ (2019年8月5日 22時) (レス) id: 93fd3d14e4 (このIDを非表示/違反報告)
くう(プロフ) - ﾝﾝﾝﾝすき……自分のペースでええからね……浮かんでこーへん時ってあるよね……また待ってる……… (2019年5月8日 23時) (レス) id: 295f716bc6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
