54 総統、ここに誓う的な ページ10
gr side
Aは、どうしているだろうか。
耳が聴こえないと聞いた。
Aに会いたい。
…っ、Aに合わせる顔なんてないのに
あの日、あいつがコネシマの後輩とともに毒をのんでから俺は部屋から出れないでいた。
残念ながら、この部屋には生活するのに必要なものはすべて揃ってしまっている。
Aのことはトントンがドアの外から教えてくれていた。
10年前、毒をのんで倒れてしまったA。
あの日からAは変わってしまった。
グルちゃん、など愛称で呼ばれていた俺たちは、グルッペン様、と堅苦しくなってしまった。
そうして、俺には絶対の忠誠を誓うようになった。
あの時だってあいつが倒れてしまったのは俺のせいだ。
そして、今回も。
それでも時間は過ぎていく。
俺はガウガオ国との戦争について考えていた。
そのとき、乱雑なノックと、コネシマであろう声が聞こえた。
コネシマだけなら断ろうと思っていたら、どうやらAとショッピもいるようで。
これは、覚悟を決めなければならない。
「入れ」
そういうと、3人が入ってくる。
2人の話を聞くと、やはりAはショッピを雇う、という考えになっているようだった。
いいだろう、というと3人とも嬉しそうな顔をしていた。
ここからだ。
「A、少し残ってくれ。話がある」
『どうなさいました？』
彼女は何も思ってないような口ぶりで言う。
「A、すまなかった。」
この言葉を言うのに、俺の中のプライドが邪魔してなかなかAの元へ行けなかった。
怖かった。
傷つきたくなかった。
自分のせいでAを傷つけた、という事実を、受け止めたくなかった。
だが……
ポツリ、ポツリと思いが言葉となる。
全部吐き出すと、少し心が軽くなった気がした。
『私は、私はグルッペン様を責める気はありません。そしてショッピ君も、コネシマ様も。あの2人にも言いましたが、これは自分で選んだ結果です。自分の責任なんです。』
そう言ったAは強い目をしていた。
これは俺が考えてる以上だった。
流石、というべきか、周りに甘すぎる、というべきか。
どちらにせよ、俺はこの目を護らなければならない。
『だからといってはあれですが、やっぱりグルッペン様にお見舞い来て欲しかったなぁ、なんて。』
たしかに、俺は向き合うことから逃げていたから結局Aの元へは行けなかった。
だから、誓おう。
もう逃げはしない、と。
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田那(プロフ) - 藍彩さん» 藍彩さんコメありです！ほんと嬉しいです！！更新遅くてすみません…(^^;)今日更新するので！！頑張ります…！ (2019年3月16日 18時) (
レス) id: 93fd3d14e4 (このIDを非表示/違反報告)
藍彩(プロフ) - コメ失礼します。このお話をずっと読ませていただいています!凄く好きです!これからも無理せず頑張ってください! (2019年3月16日 16時) (レス) id: df9cf9fd49 (このIDを非表示/違反報告)
しの(プロフ) - 美希さん» 美希さんコメありです！告白ありがとうございますっ( *´艸｀)勉強もお話もすごくやる気が出ました！これからもよろしくお願いしますっ！ (2018年12月4日 23時) (レス) id: d5dba05dc9 (このIDを非表示/違反報告)
美希 - コメ失礼します。田那さんの小説大好きです！勉強もお話更新も無理だけはしないで頑張って下さい！応援してます！ (2018年12月4日 22時) (レス) id: 1d811f58bd (このIDを非表示/違反報告)
田那(プロフ) - 蒼乃*さん» 蒼乃さんコメありですっ！しょ、初期から今までずっと読んで下さってる！？ありがとうございますっ！さらに告白まで…！(*´Д｀*)無理はしないようこれからも頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (2018年12月4日 22時) (レス) id: 2492527272 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：田那 | 作成日時：2018年11月29日 19時
