夜の血5【ut】 最終話 ページ50
｢別れてくれませんか｣
そう告げた時彼は目を丸くし、すぐに真面目な顔でこちらを見る。
鬱｢…僕の目、見て？｣
｢っ…｣
僕｢見て、言うてくれへん？｣
彼と目を合わせる。
彼は真っ直ぐとこちらを見つめていた。
｢わ……かれて…｣
鬱｢…いくら大好きなAちゃんのお願いでも、それは聞けへん。｣
｢なんで…！｣
鬱｢Aちゃんが本気で願ってないこと、叶えたいとは思わんよ。｣
頬に手を当てられる。
大好きな暖かい手。
この手に何度も救われてきた。
｢っ…別れたく、ないよ｣
鬱｢知っとるよ。別れる気はサラサラないねんけどな。
なあ、またデートしよ？
これからもっとデートして、一緒に花見もして。祭りも行って…。
旅行行くのもええな！もちろん二人きりでやけど。
ほら。まだやっとらんこと、多いよ？｣
彼はもっと先まで見ていた。
なんで彼はこんなにも人を…いや、私を喜ばせるのが得意なのだろう。
鬱｢Aちゃん。僕のこと好き？｣
｢っ…！…好きっ…。誰よりも。｣
鬱｢そっか…。ありがとう。僕を好きになってくれて｣
優しく引き寄せられる。
今までで1番優しい、暖かい口付けをされた。
ーーーー
雪は溶ける。
全てをとかし暖かさが包む。
白かった景色は桃色に輝いている。
｢1年…か。｣
まもなくここに来て1年。
1年前には想像することも出来なかった。
家族。友達。恋人。
今まで持たなかったものを全てくれたこの国に感謝してもしきれない。
コ｢何しとんのや！花見始めんぞ！！｣
ゾ｢飯いっぱい用意してん！はよ来い！！｣
ありえない量のお寿司にピザにマ○ド。
あれは食べきれないなぁ…と笑うと、後ろから声をかけられる。
鬱｢Aちゃん。｣
｢鬱？｣
鬱｢行こか？｣
私の手を引いて友人達の元へと向かう。
舞い散るその花弁はまるで天使の羽のようだった。
ーーーー
(後書き)
ここまで本編にしたかった！
番外編とか言いつつもはや2というね。
毎回コメントくださった方々本当にありがとうございました！！
これで【地に堕ちた天使】は終わりとなります。
ここまでお付き合い頂きありがとうございました！！
…この後きっと短編集作ります。
終わり
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すみれいん(プロフ) - 暗い録画…の誤字って『不安を溶かす温もり【ut】 』の携帯で読むと17行目？のやつてすかね。お久しぶりのコメントがこれですみません。やっぱりこのおはなしいいですねぇ…！ (5月29日 4時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - るぅうぃさん» おっと…大変失礼致しました。お手数おかけして申し訳ないのですが、どこのお話か教えて頂いてもよろしいでしょうか… (2019年6月22日 19時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
るぅうぃ - 誤字ってました 暗い録画って暗い廊下では...? (2019年6月22日 18時) (レス) id: 52a6e6729c (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 雨々さん» いえいえいえいえ！！お返事なんて忘れても大丈夫ですよ！私も遅れてしまいましたし…すいません！でも、みれてよかったです！ニヤニヤしてます！ (2019年6月9日 13時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - すみれいんさん» すみれいん様！！返信し忘れておりました…。申し訳ございません…。おお！そうですか！！良かったです( ´ω` ) (2019年6月4日 21時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪
| 作成日時：2019年4月10日 21時
