38話 ページ40
｢っ…！！！｣
ガバッと起き上がる。
息が切れている。
怖かった。あれは夢だって。
わかってるのに怖くて。
廊下に出るとヒヤリとした空気が包む。
静かすぎて不安になる。
深夜だもの。みんな眠っているのだから当たり前だと言い聞かせる。
と、下の方でかすかに物音がした気がした。
私は音のする方へと向かった。
音は食堂の奥から聞こえた。
冷蔵庫の光が見える。
誰か……いる？
｢…！グルさん｣
グ｢うぉあ！？き…驚愕した……。
Aか…。心臓に悪いからやめてくれ…｣
冷蔵庫を漁っていたのはグルさんだった。
何をしているのか、と問うと小腹が減ってな…と恥ずかしそうに答えた。
見ると、甘いものばかりを選んでいた。
｢甘いもの、お好きなんですか？｣
グ｢…悪いか。｣
｢いえ、全く。｣
イメージとは違いすぎて。思わずふふっと笑うとグルさんに睨まれた。
正直怖くない。
グ｢ん…？A、何かあったか。
顔色が良くない。｣
｢あー……ちょっと、嫌な夢を見ました。｣
グ｢…。座ってろ。暖かいミルクを用意するから。｣
目の前に置かれたマグカップ。
白く甘い飲み物はふわりと湯気を漂わせていた。
グ｢…さっきよりは顔色が良くなったな。｣
｢そう、ですかね。
……私の過去はどこまで知っていますか。｣
グ｢そうだな。孤児院から攫われて暗殺者にされたくらいは知っている。｣
｢なるほど。ちょっと違うんです。
孤児院から攫われたんじゃないんです。
孤児院自体が、暗殺者を育てる施設だったんです。｣
私は…と言おうとすると、グルさんは私を制した。
グ｢そこで立ち聞きするよりはこちらに来たらどうだ？3人。｣
そう言うと、食堂の扉からコネさん、鬱先生。
そして上からはゾムさんが降りてきた。
コ｢なんでバレたんや…｣
グ｢お前とゾムはこの時間よくラーメン食べてるだろ｣
ゾ｢うっ…バレとるんか…｣
鬱｢ちなみに僕はなんで…｣
グ｢なんとなくだ。｣
なんとなくて…。
3人は椅子にかける。私は話を続けた。
｢私は孤児院の地下牢獄で過ごしていました。
いつも手足には枷が付けられて。
外に出る許可を得ないと、出られなかったんです。
勝手に出たらその場で罰を与えられる。
罰は見せしめで、皆の前で殺されるんです。
私の友達は…何人も。｣
あんな地獄思い出したくなかったのに。
このタイミングであの夢を見たのは…
皆にちゃんと話すべきだと私自身が考えているからなのか…
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雨々(プロフ) - あんこさん» あんこ様。ご指摘ありがとうございます！訂正させていただきます…。大変失礼致しました。 (2019年5月20日 1時) (
レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - あのぅ、9話のアイフォート、じゃなくて、アイホートじゃないですか？ (違ったらすみません) (2019年5月19日 22時) (レス) id: 9d9eb47659 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» ありがとうございます！！やはり鬱先生にはその気質があるように思えるのです…。これから番外編でもそんな感じの先生を書いて行きたいな…と考えておりますw (2019年4月10日 23時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - 完結おめでとうございます！関係ないですけどMな鬱先生にピーーをしてから<自主規制>して<自主規制>にｽﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞして真っ赤な顔にピーした…おっと誰か来たようだ (2019年4月10日 23時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 琴葉さん» ありがとうございます！！グダグダの文章で読みにくくてすみませんでした…！ファン！？ありがとうございます！！泣 (2019年4月10日 22時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪
| 作成日時：2019年4月5日 15時
