24話 ページ26
沈黙。静寂。
あまりにも重たい空気の中。
私は部屋の隅にいた。
鬱先生とできるだけ距離をとった。
聞きなれない足音が近づき、鉄の扉が大きな叫びを上げた。
？｢飯だ。食え。｣
｢…何が目的なんですか｣
？｢情報だよ。【死の天使】の情報。
そして我々国の情報。
このふたつが欲しい。｣
｢なら、私だけでいいのでは？
この人まともに仕事してた事ないですよ？｣
？｢だろうな。だが取引材料にはなる。
そうだな…。さすがに俺も女を切り刻むのは気が引ける。
その男の腕を1本送り付けてやろう。｣
目の前の男は自分の愛刀を摩る。
この男……本気だ…。
鬱｢へぇ。俺の腕1本ねぇ。
あいつらにとってなんの価値もあらへんよ？｣
？｢それは送ってみればわかることだ。
何も反応がなければまたどうするか考えるまで。｣
｢…やめて。｣
？｢【死の天使】も可哀想だな。
こんな情けない男の仲間になるなんてな。｣
鬱｢その子仲間やないよ。
俺の遊び相手や。いやー、どんな女の所に行っても文句のひとつも言わへん都合のええ子でなぁ｣
｢っ…。｣
遊び相手。
違う。そんな関係じゃない。
都合のいい子。
文句を言わないのは私が言う権利なんてないから。
気にする必要のない言葉に心が痛む。
？｢可哀想な【死の天使】よ。
こんな残念な男なんかより、俺のものになったらどうだ？｣
｢それこそ最悪ですね。
あんたのものになんかなるわけないでしょ。
あんたみたいな最低な醜男のものになんか。
それならこのどうしようもない残念な男の方を選びますよ。｣
？｢あ゛？んだとてめぇ！！｣
鬱｢…！Aちゃん！！｣
右頬に強烈な痛みが走る。
あぁ、殴られたのか。
まもなく床とご挨拶だ。なんてことを考える。
不思議といつまでたっても固い痛みは来ない。
それもそのはず。
鬱先生に抱き止められていたのだから。
｢っ…？鬱、先生？｣
鬱｢っ…てめぇ！！絶対殺したるからな！！｣
？｢はぁ？お前が俺を？無理に決まってんだろ。
そこで大人しく死を待つんだな。｣
乱暴に締められる鉄の扉。
鬱先生のあんな顔初めて見た。
憤怒。その一言に尽きるだろう。
｢鬱先生…。なんで？｣
鬱｢Aちゃ……！そんな…｣
鬱先生は優しく私の右頬に触れる。
まだじんわりと痛む頬を見て、鬱先生は顔を顰めた。
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雨々(プロフ) - あんこさん» あんこ様。ご指摘ありがとうございます！訂正させていただきます…。大変失礼致しました。 (2019年5月20日 1時) (
レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - あのぅ、9話のアイフォート、じゃなくて、アイホートじゃないですか？ (違ったらすみません) (2019年5月19日 22時) (レス) id: 9d9eb47659 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» ありがとうございます！！やはり鬱先生にはその気質があるように思えるのです…。これから番外編でもそんな感じの先生を書いて行きたいな…と考えておりますw (2019年4月10日 23時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - 完結おめでとうございます！関係ないですけどMな鬱先生にピーーをしてから<自主規制>して<自主規制>にｽﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞして真っ赤な顔にピーした…おっと誰か来たようだ (2019年4月10日 23時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 琴葉さん» ありがとうございます！！グダグダの文章で読みにくくてすみませんでした…！ファン！？ありがとうございます！！泣 (2019年4月10日 22時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪
| 作成日時：2019年4月5日 15時
