23話 ページ25
手枷をされた。
冷たい。重い。
ジャラジャラとうるさい音が鳴り響く。
重い鉄の扉が開かれ、その中に投げ込まれる。
｢っ…。｣
？｢そこにいろ。明日から尋問を開始する｣
尋問…。
この人たちは何について知りたがっているのか…。
それを問おうとすると、別の声に遮られる。
？｢え…な、どういう事や！話が違うやろ！！｣
｢！！鬱先生…？｣
私の後ろから放たれた抗議の声。
それは紛れもなくここ数日捜し求めていた人のものだった。
？｢食事は後で持ってくる。
それまで大人しくしておけ。｣
重い鉄の扉が閉ざされた。
特徴的な金属の音が響き渡る。
耳障りな音が消えると同時に私は問いかけた。
｢鬱先生…｣
いや、問いかけようとした。
何から聞けばいいのかわからない。
何故ここにいるのか。
この一週間何をしていたのか。
怪我はしていないのか。
悩んだ末に出た問はあまりにも無意味で……
｢約束と、違うじゃないですか。｣
鬱｢……せやな。｣
｢出かけないっていうのは…｣
鬱｢嘘やな。｣
｢なにか理由があったんですか？｣
鬱｢なーんもあらへんよ。
女に会いに行っただけや。｣
ヘラヘラと答える鬱先生。
信じたくなかった。
違う…と首を振るとため息が聞こえる。
鬱｢Aちゃん、ほんまに暗殺者だったん？
それとも俺達といすぎて感覚鈍ったんか？
人を信じすぎなんよ。まんまと騙された癖に。｣
｢違う…｣
鬱｢なんも違くないよ。
簡単に俺なんか信じるからやで。
俺は詐欺師やからな？｣
｢違う…！｣
鬱｢いや、そない俺を信じるなんてなぁ。
もしかして俺に惚れてたん？
滑稽やな｣
ﾊﾟｧﾝｯ…
ケタケタと笑う彼に我慢の限界だった。
部屋に鋭い音が鳴り響く。
鬱｢ぃっ……！｣
｢あなたは知らないでしょうけど、あなたが思っているよりも私はあなたを信用していました。｣
鬱｢へぇ。裏切られた感想は？｣
｢っ…。最悪ですよ。
あなたに出会わなれけば良かったと思うほどに。｣
鬱｢それはそれは。
可哀想やんな。こない最低な男と知り合ってしまって。｣
辞めて鬱先生。
そんなこと思ってない。
あなたと出会えたから私は楽しかった。
他の誰よりも女の子として扱ってくれたことが嬉しかった。
鬱先生。目を合わせてくださいよ。
そんな悲痛な顔で突き放そうとしないで…。
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雨々(プロフ) - あんこさん» あんこ様。ご指摘ありがとうございます！訂正させていただきます…。大変失礼致しました。 (2019年5月20日 1時) (
レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - あのぅ、9話のアイフォート、じゃなくて、アイホートじゃないですか？ (違ったらすみません) (2019年5月19日 22時) (レス) id: 9d9eb47659 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» ありがとうございます！！やはり鬱先生にはその気質があるように思えるのです…。これから番外編でもそんな感じの先生を書いて行きたいな…と考えておりますw (2019年4月10日 23時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - 完結おめでとうございます！関係ないですけどMな鬱先生にピーーをしてから<自主規制>して<自主規制>にｽﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞして真っ赤な顔にピーした…おっと誰か来たようだ (2019年4月10日 23時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 琴葉さん» ありがとうございます！！グダグダの文章で読みにくくてすみませんでした…！ファン！？ありがとうございます！！泣 (2019年4月10日 22時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪
| 作成日時：2019年4月5日 15時
