無口【よっぴ〜】 ページ2
以前、鳥ちゃんに尋ねたことがある。
「どうしてあまり喋らないのか」と。
その時鳥ちゃんはこう答えた。
「…言わなくてもわかってくれるだろ?」と。
(私)は嬉しかった。
興味が無いわけじゃない。
伝わってるってわかってくれているということが何より嬉しかった。
でも…
今はわからないよ…。
「鳥ちゃん…。なんで、ともさんと話そうとすると邪魔するの…。」
鳥ちゃんは何も言わずそっぽを向き続けていた。
目を合わせようとしても合わせてくれない。
「鳥ちゃん…。
昔、何も言わなくてもわかってくれるって言ってくれた。嬉しかったよ…。
でも今は全くわからない!鳥ちゃんが何を考えてるのか!!」
よ「……」
「っ…。答えるつもりは無いってこと…?
じゃあいいよもう…。何も言ってくれないなら、(私)だって鳥ちゃんとは話さないから…」
嘘だ。
ほんとは鳥ちゃんともっと話したい。
鳥ちゃんは人の話に興味なさげに感じることもある。でも、クチバシ(マスク?)で口も隠してるけど目を見ればちゃんと話を聞いてくれてるってわかるから。
答えがなくても…(私)に関心がないわけじゃないってわかってたから…。
よ「嫌なんだよっ…!」
「っ…!?鳥ちゃん…」
腕をつかまれ、後ろを向けば眉間にシワを寄せた鳥ちゃんがいた。
さすがに185cmの巨体が突然後ろにあれば驚くが…
お構い無しに鳥ちゃんは話を進める。
よ「…嫌なんですよ。
ともさんに…Aさんが取られそうな気がして」
「取られそう…?」
よ「っ…だから!
俺以外の人と話してるのが…嫌なんですよ…」
顔を赤らめ横を向いてしまう鳥ちゃん。
そんな鳥ちゃんが愛おしくて思わず抱きしめる。
よ「っ!?ちょ…」
「ありがとう鳥ちゃん…。
そんな鳥ちゃんが(私)は大好きだよ」
よ「はっ…!?
俺に簡単に好きとか言うなっ…!」
「簡単にじゃない。
鳥ちゃんにしか言わないよ。」
鳥ちゃんの鼓動が早くなっているのを感じる。
と、ようやく鳥ちゃんも(私)に腕を回し抱きしめ返してきた。
よ「…おせぇよ。言うの…。」
「…ごめん」
よ「Aさん」
「ん?」
よ「その…。誰とも話すなとか…言うつもりはないです。だけど…」
言葉を濁す鳥ちゃん。
でも(私)には伝わった。
ー俺にもちゃんと話しかけて欲しい
「もちろん、鳥ちゃんに一番話しかけるつもりですよ。」
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リア - バステンさんやばいですww更新頑張ってください (2018年3月30日 23時) (レス) id: a2c09791be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨々 | 作成日時:2016年8月31日 0時