参拾頁目 ページ30
水晶は輝きを失う。
独房の中を照らしていた光はなくなってしまった。
こんな状況、江見軍医に見られていたらおしまいだったな…。
もう泣かない。
私にはやりたいことが出来た。
帰りたいという目標ができた。
｢未来へ、帰るんだ。｣
？｢またタイムリープするつもりなん？｣
すぐ近くから聞こえた声。
柵の外に江見軍医の姿はない。
慌てて後ろを振り向くと、いつか見た緑のフードの男が立っていた。
｢あなたは……｣
緑｢困んねん。何度も何度もタイムリープして世界線増やしおって。｣
｢世界線…？違う。私たちがタイムリープしてるのは私たちの意思じゃありません。｣
男はその場に座り込んだ。
暗闇で彼の顔は見えないが、面倒くさそうな顔をしているのは何となくわかった。
深くため息を吐いた彼は言葉を続けた。
緑｢意思じゃないって…じゃあなんであんたらとは色んな時代で会うてんねん。｣
｢私たちは元の時代に戻りたいだけです。違う時代へ勝手に飛ばされたから、帰りたいだけなんです。｣
緑｢……同じこと言うんやな。｣
｢え…？｣
よいしょっと立ち上がった緑の男。
少し考える素振りを見せる。
今まで問答無用で武器を振り回してきていた(というかぶっぱなしてきていた)から危ない人かと思っていたが…
どうやらちゃんと意思疎通ができるようだ。
緑｢ここより過去の時代。そこでお前とおった天の男とも話してん。｣
勝手にタイムリープさせられたこと。
未来へ帰りたいということ。
私の説明と全く同じことを聞いたという。
緑｢わかった。俺も天の男との約束がある。
隕石の落下を防ぐために、未来であいつに協力することになっとんねん｣
｢隕石の落下を…防ぐ…｣
緑｢せや。お前らが過去へタイムリープしたんは、その隕石のせいや。天の男も1度未来へ戻り、そして隕石のせいでまた過去へ飛ばされたらしい。
ならその隕石を防げば、過去へ飛ばされることはなくなるわけや。｣
｢で、でもどうやって…｣
ｺﾂﾝ…ｺﾂﾝ…
と聞こえる足音。
緑｢ちっ…邪魔やなぁ。｣
江｢…！貴様、どこから…！｣
緑｢しゃーないわ。ここから出したる。
せやからお前も隕石の落下防ぐの手伝えや！｣
どこから取りだしたのか、彼はロケランを取り出すと柵を破壊した。もうこの際どうやって隕石を壊すかは後回しだ。
ありがとう、と伝えようと振り向くも既に姿はなかった。
爆煙の中私は勘を頼りに駆け出した。
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雨々(プロフ) - くれぴとさん» くれぴとさんこんばんは！！最初「んー…rbさん推しじゃないしいいか」で見ていなかったのですが、今年見てまあ沼りましたよね…w声の良さ、演技のうまさが凝縮されまくってて…。最後までお付き合い頂きありがとうございました！ (8月14日 23時) (
レス) id: 518d9995ce (このIDを非表示/違反報告)
くれぴと - 簡潔、おめでとうございまぁす！！！(爆音)やっぱ天落記でrbrンゴ推しになったのはうちだけじゃないですよね安心((それとうちの語彙力じゃいえないけど最高の神作ありがとうございました！！ (8月14日 21時) (レス) @page49 id: e2b452ca9a (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - くれぴとさん» くれぴと様こんばんは！コメント頂きありがとうございます！仕事が繁忙期に入ってしまい更新が少し滞っております…申し訳ございません。今までコメントが来ていなかったので楽しんでいただけているか不安でしたw とても嬉しいコメントありがとうございます！ (7月16日 22時) (レス) id: 518d9995ce (このIDを非表示/違反報告)
くれぴと - 最近見つけたけど原作にも忠実でそれでいていい感じにオリジナル要素(？)をいれててめっちゃすきです！！更新が張ってください！ (7月11日 21時) (レス) id: e2b452ca9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪
| 作成日時：2023年5月27日 23時
