自己嫌悪【F】 ページ12
突然自分が嫌になる。
そんなこと、誰にでもあると思う。
今の私がそうだから。
ほんの少し構って欲しかった。
ただ、それだけ。
作業中の彼に『構って』なんて言えるわけもない。
だから彼の広く少し丸まった背中に額をくっつけてみた。
いつもの恥ずかしがり屋の彼ならきっと『うぇぇぇっ！？な、ぬわぁんですかぁ！？』ってなるはずだったから…。
なのに、何も返ってこなかった。
言葉も、反応も。
あぁ…それほどまでに忙しいのだな。
そう他人事のように思った瞬間、自己嫌悪に襲われた。
空気読めない。
なんでこんな忙しいタイミングで。
邪魔になってるんじゃないか。
本当は怒ってるんじゃないか…。
ごめんなさい。邪魔してごめんなさい。
そんなつもりはなかったんです。
ごめんなさいっ…
｢ごめ………っさい…｣
F｢…！え…？Aちゃん…？｣
｢っ…ごめ、ごめんなさっ…｣
F｢えええ！？え！？ど、どうしたの！？｣
零さないようにしていた涙も、抑えていた嗚咽もすべて溢れ出して止まらなくなってしまった。
また迷惑かけた。また邪魔になってる。
作業の手を止めてしまった。
嫌だ…嫌だ…
｢嫌わ、ないでっ…｣
F｢っ…嫌いになるわけないでしょ。どうしたの…？
俺何かしちゃった…？｣
｢違っ…私、邪魔ばっか…｣
F｢邪魔なんて思ってないよ？ごめんね。ずっと放ったらかしにしちゃってたもんね…。｣
彼が謝ることなんてない。
私が我慢すればよかっただけの事なのに…。
どす黒い汚い感情がどんどん蓄積されていく…。
F｢Aちゃん、こっち見て。｣
｢えふ…び…｣
F｢俺、嫌そうな顔してる？嫌いって顔してる？｣
｢して…な……けど…｣
F｢でしょ？大丈夫だから。
それによく知ってるでしょ！俺顔に出やすいタイプだって！！｣
そうだ…。
彼はすぐに顔に出るから、嘘がつけない。
良い意味でも悪い意味でも…。
今の彼の顔には負の感情は一切見られない。
F｢ね？構ってあげられなくてごめんね。
もうすぐ終わるから、そしたら美味しいものでも食べに行こう？｣
｢ん…ごめんなさい。｣
F｢謝るのは無しでーす！それ以上謝ったらFBちゃんからの超絶ダイレクト超絶デコピンが飛んできまーす。｣
｢超絶、2回言った…｣
彼は本当にすごい。
彼の笑顔が、笑い声が…私の汚い感情をすべて消し去ってしまった…。
こんなにも愛おしい人が私の彼氏で本当に良いのだろうか…。
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あずさ(プロフ) - リクエスト答えていただきありがとうございました！！内容が好きすぎてやばいです！何度も見返しちゃってますwほんとにありがとうございました！これからも楽しみにしてます！ (2020年2月3日 8時) (
レス) id: b3d871341a (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - Yukiさん» お気になさらないでください！でもお気遣いありがとうございます( ´ω` ) こちらこそ楽しんでいただけて何よりでございます！！暖かい言葉ありがとうございます！ (2020年1月20日 0時) (レス) id: 514be053b8 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 雨々さん» リク消化ありがとうございます！前のコメントでは挨拶もせず、失礼しました汗いつも楽しく読んでます！これからも応援してます♪ (2020年1月19日 22時) (レス) id: b0c4fe47c2 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 名無しさん» 名無し様こんにちは！畏まりました！！( ´ω` ) 順番に消化していきますので少々お待ちくださいませ (2020年1月18日 10時) (レス) id: 4167835ff9 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - リクエスト失礼します。メンバーそれぞれの匂いが好きな主人公の話お願いします。 (2020年1月18日 10時) (レス) id: 8e5d693f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪
| 作成日時：2019年12月24日 12時
